「ギターでカウンセリング」カテゴリーアーカイブ

実践ギター&カウンセリング(1)「積み重ね」

こんにちは、くらです。

noteにも投稿したのですが、一流の人は、自分なりのあるべき姿を描いて、それに向かって積み重ねている。

ですので、今は遥かに遠い目標でも、一流を目指すのは悪くない。

ギターを始めるとき、何を頭に置くか。

まず、こうなりたい、という姿を持つ事が大事。

私の場合、ギターを始めた時のなりたい姿は、フォーク・クルセイダース(古い!)の「悲しくてやりきれない」だった。

アコースティックギターの美しいアルペジオに魅せられてしまったのであった。

父親にせがんで、安いフォーク・ギターを買ってもらった。

どんなに安くても、自分のギターを持てた時の喜びは、今でも忘れられない。

でも、すぐに壁にぶち当たった。

「悲しくてやりきれない」の楽譜を手に入れて意気揚々と「さあ、弾くぞ!」と思ったのだが、最初のコードがB♭というものであった。(以下の画像)

つまり、1フレットを人差し指で全部押さえなければならない(セーハ、バレーともいう)、というギターを初めて持った人間には、到底不可能(とそのときは思った)な難題をぶつけられたのでした。

「なにこれ!」

笑いがでるほど、音が出ない。

そりゃそうだ。1本だけでも抑えたことのないギター弦、6本全部一度に抑えよ、と楽譜は言っている。

当然、ボフ、ペフ、ぐらいの音しか出ない。

ギターってなんてふざけた楽器なんだ。こんなの出来るわけがない。

買ってもらったばかりのギターを叩き壊したくなった。

でも、我慢した。

TVで演歌の古賀政男さんがギターを弾いていた。

すごい!ちゃんとセーハしている!すごい人だ!(当たり前ですが)

やはり、出来ている人を目の当たりにすると、自分もできる気になる。

それから悪戦苦闘の日々。

音をだすために、色々考えた。

人差し指の上に中指を置いて抑える力を強くする。

なんとなく音は出るが、中指が使えなくなるからこれはダメ。

どちらかに人差し指を傾ける。

これは中々良かった。少し音がでた。

こんなことを続けているうちに、なんとかB♭、Fのコードが、形だけではありますが、押さえられるようになったのです。

一流の方々には遠く及びませんが、一番下のレベルでも、積み重ねていけば、段々上へいけるのだと、思ったいい経験でした。

今、セーハで苦しんでいる人。絶対諦めないでください。

絶対!絶対!絶対、できるようになります。

積み重ねていきましょう!

ギターでカウンセリング(9)ーイエスタデイ(3)

こんにちは、くらです。

イエスタデイの3回目です。

今は大変なとき。

こんなとき、人は過去の楽しかったことを思い出します。

昨日まではあんなに楽しかったのに、とか。

Yesterday, all my troubles seemed so far away
Now it looks as though they’re here to stay
oh, I believe in yesterday

楽しいときは、明日に起こることなど考えません。

だから、人は、今を生きていけます。

でも、楽しいことがあったからこそ、今を生きていけます。

楽しいことの前には、きっと、苦しいことも一杯あったはず。

その苦しいことがあったからこそ、楽しいことが思い出に残っているのです。

つまり、あなたは苦しいことを乗り越えてきた実力があるのです。

今が苦しくても、乗り越えて、楽しい思い出にしていけるよう、祈っております。

ギターでカウンセリング(8)ー悲しくてやりきれない(1)

こんにちは、くらです。

今回の歌は、
珍しく日本の歌、
フォーク・クルセイダース(フォークル)の、
「悲しくてやりきれない」です。

フォークルというと、
「帰ってきたヨッパライ」で、
超有名になりました。

この曲が流行った頃、
私は小学校の4年か5年で、
ラジオで初めてこの曲を聞いたときから、
大好きになりました。

その後すぐに発売された曲が、
「悲しくてやりきれない」でした。

最初にこの曲を聴いたときは、
大ヒットした「帰ってきたヨッパライ」と、
余りにもギャップがあり、
全く興味は持てませんでした。

ただ、
この曲の出だしのギターを聞いて、
私は初めてギターを弾いてみたい、
と思ったのでした。

なんて美しい、
きれいな音なんだろう。

こんな音を出してみたい、
と思い、
本屋で楽譜を探しました。

やっと見つけた楽譜の一番最初に記載されていたのは、
B♭のアルペジオ、
という言葉でした。

B♭?アルペジオ?

なんだそりゃ?

それはそうです。
ギターのギの字も知らない、
1中学生だったのですから。

なんとしてもギターを弾きたかった私は、
父を拝み倒して、
安いフォーク・ギター(アコースティックギター)を、
なんとか手に入れたのでした。

これであの音、
「悲しくてやりきれない」の最初の、
あのきれいな音が自分で弾ける、
と思いながら、
楽譜を見てギターを練習、
しようと思ったのですが、
世の中そんなに甘くありませんでした。

B♭が無理。

B♭コードは、
Fコードと同様、
セーハ(バレー)といって、
6つの弦全てを人差指でおさえるのでした。

こんな感じです。

普通のコードでさえ抑えたことも無い初心者が、
最初にやることではありません(笑)。

なぜなら、
音が出なくて、
やる気を失うからです。
(私は最初失いました。(汗))

この歌の歌詞を改めてみてみると、
歌詞を読むだけで苦しくなります(笑)。

https://www.uta-net.com/movie/1338/

この歌詞に出てくる、
空、雲、森、は、
人が自分を受け止めるための、
とても大事な要素だと感じます。

なぜなら、
周りが人だらけの中で、
自分の感情をそのまま感じることは、
できないのではないか、
と思うからです。

悲しみを感じている、
苦しみを感じている、
その感じている自分を受け止めることで、
人は先に進んで、
なんとか生きていけるのではないでしょうか。

自分が今何を思い、
何を感じているかを知ることが、
自分を生きる最初の一歩だと感じます。

この歌は、
人は悲しみ苦しむときもあり、
それが生きていることの、
一つのあきらめになるんだ、
と教えてくれているような気がします。

そして、
自分なりにあきらめられたら、
やっとその先の道へ、
自分で進めるような気がします。

それにしても、
最初にこの曲をギターで練習しようとするのは、
やはり無謀だったと思います。(笑)

ギターでカウンセリング(7)ーユア・ソング(1)

こんにちは、くらです。

今回の曲は、
エルトン・ジョンの「ユア・ソング」です。

私がこの曲を初めて聞いたのは、
高校時代、友人の家へ遊びに行ったときでした。

その友人はエルトンが大好きで、
ユア・ソングが入っている、
エルトンのファーストアルバム(LP)を片手に、
エルトンの素晴らしさをとうとうと私に述べていました。

当時の私は、
エレキギターにはまっていたので、
関心は全く別の世界にあり、
当時のディープパープルのニューアルバム、
マシンヘッドの中の「ハイウェイ スター」や、
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のギターに、
心を奪われており(笑)、
彼の熱い話はほとんど耳に入ってきませんでした。

最近、
ギター・ソロ向けの曲集にユア・ソングを見つけ、
ちょっと弾いてみたのですが、
イントロのギター(オリジナルはピアノですが)、
そしてメロディーの美しさに改めて感動してます。

そして、
エルトン・ジョン独特の語るような歌い方が、
この曲の雰囲気を、
更に印象づけています。

It’s a little bit funny this feeling inside
I’m not one of those who can easily hide
I don’t have much money but boy if I did
I’d buy a big house where we both could live

If I was a sculptor, but then again, no
Or a man who makes potions in a travelling show
I know it’s not much but it’s the best I can do
My gift is my song and this one’s for you

And you can tell everybody this is your song
It may be quite simple but now that it’s done
I hope you don’t mind
I hope you don’t mind that I put down in words
How wonderful life is while you’re in the world

ちょっと笑っちゃうよ
こんな気持ちになるなんて
気持ちを隠すのがヘタなんだ
お金だってもってないけど
もしそうじゃなかったら
大きな家を買って
そこに2人で一緒に住もう
自分が彫刻家ならって考える
でもやっぱりそうじゃない
実演販売のセールスマンってのも考えてみた
こんなの大したことじゃない
そんなことはわかってるけど
これができる精一杯なんだ
だから君のために曲を作って
それをプレゼントしてあげる  

だからみんなに自慢しなよ
これは自分の曲だって
シンプルな曲だけど
やっと出来たんだ
だからどうか怒らないで
この歌詞に自分の気持ちを書いたこと
だってこの世にいてくれるだけで
この人生が輝いて見えるから  

この1番の歌詞の最後、
How wonderful life is while you’re in the world
だってこの世にいてくれるだけで
この人生が輝いて見えるから

この言葉がこの歌の全てを物語っていると感じます。

相手が恋人だったら、
こういう思いは自然に生まれると思いますが、
この言葉を、
自分自身に投げかけたらどうでしょうか。

鏡に向かって、
「おまえがこの世にいてくれるだけで、
 人生が輝いて見えるんだよ」
と言ってみてください。

なんだかとても、
気恥ずかしい感じがします。

ただ、
ここで考えてもらいたいのは、
恋人と同じ位、
自分を大切に思っているか、
ということなのです。

我々は、
自分への思いを、
つい評価に変えてしまっていることがあるのでは、
と感じています。

性格やタイプによって、
自分への思いは違って来るかも知れません。

MBTIという性格タイプ論では、
外交(E)/内向(I)、
感覚機能(S)/直観機能(N)、
思考(T)/感情(F)、
判断的態度(J)/知覚的態度(P)、
の組み合わせで16の指向を示し、
人は日常的に、
どれかを自分にしっくりくるもの、
つまり、
指向の明確さを示している、
としています。
(「MBTIタイプ入門」JPP、より引用)

これを見ると、
たった16の指向でも、
人の感じ方や考え方、
ものごとに対する態度など、
様々な違いがあることが分かります。

自分の考え方や感じ方、
人の考え方や感じ方が皆違って、
でもそれで人の世は成り立っていて、
自分もそのうちの1人なのだ、
ということが実感できれば、
自分のことを今よりももっと、
受け止められるのではないかと、
そう感じています。

ギターでカウンセリング(6)ーレイラ(2)

こんにちは、くらです。

クラプトンの有名な曲、
「いとしのレイラ」の歌詞から、
前回(その1)どうでもいい自分のプライドに気づいた、
というお話をしました。

プライドを持って生きる、
ということは、
とても大事であるとともに、
ある面、
とても大変なことでもあります。

プライドを辞書で引くと、
誇り、自尊心、自負心、
などの言葉が出てきます。

意味を考えると、
プライドはあるときは自分を支える力になります。

反面、
プライドによって視野が狭くなることもあります。

自分の考えに狭くこだわり、
新しい考えや行動に移せなくなることもあると思います。

プライドを自分の力にするにはどうすればいいか。

誇りや自尊心は何によって支えられるか、
ということを考えてみると、
色々あると思いますが、
とても大切なことが一つあると思います。

それは、
自分が自分を認めているか、
ということです。

できる自分、できない自分、
いけてる自分、いけてない自分、
かっこいい自分、かっこ悪い自分、
才能ある自分、才能ない自分、
など、
これらのことを丸ごと受け止めているか、
ということが大切なのです。

自分を丸ごと受け止められたら、
人が言い悪いと言っていても、
それは人の受け止め方で、
自分ではないのです。

私はずっとこのことにとらわれて、
とても長い時間苦しんできました。

今もすべて受け止められるわけではないのですが、
自分を知ることによって、
少しずつ受け止められるようになってきました。

どうしたら自分を受け止められるかというと、
それを可能にする方法があります。

自分を受け止められる方法は、
人によって色々あると思いますので、、
自分に合った方法で試してみるといいと思います。

私も色々自分なりにトライしながら探してみました。

私の場合、
一番しっくりきたのは、
MBTIという性格タイプ論でした。

これはユングのタイプ論から生まれたもので、
奥が深く、
私もまだ勉強の途上ですが、
自分がなぜこう思考し、行動するのか、
について理解するための、
大きなヒントになっております。

興味のあるかたは、
以下のWEBサイトをご覧いただければと思います。
日本MBTI協会

ギターでカウンセリング(5)ーレイラ(1)

こんにちは、くらです。

今日の曲は、
エリック・クラプトンの代表作の一つ、
「Layla」です。

こんな感じの曲ですが、
like a layla)、
有名な曲ですので、
ご存知の方も多いのではないかと思います。

デレク・アンド・ザ・ドミノス、
というグループが演奏したこの曲は、
エリック・クラプトンとデュアン・オールマンという、
当時の2大ギタリストが、
同じグループで録音したのでした。

エリック・クラプトンは、
解散した超有名バンド、クリームを経てこのバンドを立ち上げ、
デュアン・オールマンは、
これまた有名なブルース・バンド、
オールマン・ブラザースからのゲスト参加。

この曲は、
実は不倫相手へのLove Songなのでした。

相手は、
ビートルズのジョージ・ハリソンの奥さん、
パティ・ボイドなのでした。

なぜ彼らが不倫に陥ったかは、
色々説があるようですが、
世界のトップクラスの芸能人たちですので、
理由は私には分かりません(当たり前ですが(笑))。

ボイドへの思いを歌った「Layla」の歌詞には、
恋する相手への激情はあって当然ですが、
その背景を知らないで、
言葉そのものを見てみると、
人間の本質を示唆するようなものがあります。

What’ll you do when you get lonely
And nobody’s waiting by your side?
You’ve been running and hiding much too long.
You know it’s just your foolish pride.

一人ぼっちで寂しくて、どうするのさ?
誰もそばにいてくれなくてさ
ずっとその事から逃げて、眼をそむけて来たよな
たんなるくだらない見栄のためにね

この3行目と4行目の歌詞ですが、
この部分だけを見せられると、
とても考えさせられる気がします。

この歌は、
クラプトンがパティに送った歌ですので、
もちろん男と女の歌なのですが、
その背景をなしにして、
もう一度この内容を見てみると、
私のような弱い人間には、
なんだかとてもよく刺さります(笑)。

それは、
つい最近、
とても強い孤独感を感じたからなのです。

いままでにない孤独感でしたので、
歳(63歳)からくる欝だろうか、
と本気で思ったものです。

どうもそれは欝とは違うものだったようです。

その答えが、
実はこの歌詞に近いものだったと思います。

つまり、
いままでの経験が通じなくなるという、
現実を受け入れられない見栄、
があったのだと思ってます。

もしかしたら、
それだけではないかも知れません。

歳相応の、
今後の生活や健康に対する不安感や焦り、
などももちろんあると思います。

ただ、
その根底にあるのは、
自分の力で生活を確保していく自信が、
無くなってきていると思えます。

そして今は、
あることからその気持ちに対処できるようになってきた、
と思っています。

それは、
様々な心理的および引き寄せなどのスピリチュアルな本や、
カウンセリング関連のセミナーなどでいわれていることを、
実践しつつあるからだと思います。

一言で言うと、
自分で自分を許す、
つまり自分を受け入れることが、
少しずつ実践できるようになったのだと思います。

ギターでカウンセリング(4)ーイエスタデイ(2)

こんにちは、くらです。

前回、
問題、とは、
その当事者がどう捉えるかによって、
問題かそうでないかが決まってくる、
という話をしました。

イエスタデイの次の歌詞にはこうあります。

Suddenly
I’m not half the man I used be
There’s a shadow hanging over me
Oh, yesterday came suddenly
突然
僕はいままでの自分ではなくなってしまった
暗い影が、僕に重くのしかかる
ああ、きのうという日は突然やってきた
(訳:「ビートルズが伝えたかったこと」(秀和システム))

人の思いは、
深くても浅くても、
その時のその人の人生そのものです。

その思いは、
他の人には知られなくても、
自分が生きているという証(あかし)になります。

人生の中の問題は、
その時々の心の在りようによって、
その人が解決する意志があろうがなかろうが、
人生そのものとして、
まずそのまま受け止めることが必要なのかもしれません。

そしてそれが、
簡単に受け止められなくても、
心の棚の中において置く、
ということが必要なこともあるかもしれません。

そしていつか、
本棚の中のあまり読まない本や、
CDの中のあまり聞かないCDのように、
ときどき表紙を見て思い出すような、
そんな存在に、
人生の問題はなるのかもしれません。

この曲は、
メロディが先にできて、
歌詞は後からつけたそうです。

この1節だけ見ると一見恋の歌に思えますが、
ポールの母の死を歌った、
とも伝えられています。
(「ビートルズが伝えたかったこと」より)

Suddenly I’m not half the man I used to be
There’s a shadow hanging over me
Oh, yesterday came suddenly.

突然 僕は昔と全然違う男みたいに
影に覆われているんだ
Oh, 突然やって来たのさ
(訳「洋楽カフェ」より)

思いもしなかった物事は突然やってきて、
自分は、
昨日までの自分とは全く違う自分になってしまったように思える。

影に覆われている、
という感覚は、
その強さ弱さを別にして、
時と場合によっては、
誰にでも起こりうることかもしれません。

影をどうとらえるか。

MBTIという性格検査があります。

これは心理学者カール・グスタフ・ユングの提唱した、
タイプ論をベースにし、
米国のキャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズの母娘によって開発された、
「性格検査」というより、
自分の心の意識化を促進するための枠組み、
もしくはメソッドといえるものです。

私自身は、
このMBTIのいうところによる2つの知覚機能、
感覚機能と直感機能のうちの、
直感機能を普段から指向しているようです。
(と検査結果で出ております。)

影、
という言葉を、
私のような直感機能を指向する人間がどうとらえるかというと、
日差し、電信柱、夏、影ふみ、人生、等、
このような言葉が浮かんできます。

私のタイプとは違う、
感覚機能を指向する方は、
上記で記載した言葉はまず出てこないようです。

直感機能を指向する人は、
可能性に目を向ける、
想像をめぐらせ独特な表現方法を用いる、
データの背景のパターンや意味に着目する、
などの特徴があるようです。

感覚機能を指向する人は、
現実や事実に目を向ける、
事実や具体的なことに焦点があう、
実際に起きていることに着目する、
などの特徴を示すようです。

ですので、
影という言葉から、
感覚機能を指向する人には、
電信柱とか夏など、
事実に反した言葉は出てこないようです。

皆さんは、
影という言葉からどんなことを連想しますか?

ギターでカウンセリング(3)ーイエスタデイ(1)

こんにちは、くらです。

今回は、ビートルズのイエスタデイです。

教科書にも載るくらい有名な曲ですが、
私がビートルズを聴き始めた中学生時代(もう50年も前(汗))、
今ほど有名ではなかったような気がします。

当時、
ラジオ番組(おそらくニッポン放送だと思いますが)で、
スター6強対決電話リクエスト大会(通称電リク)という、
とてもエキサイティングなイベントがありました。

その6強とは、
ビートルズ、ローリングストーンズ、サイモン&ガーファンクル、モンキーズ、クリフ・リチャード(懐かしい!)、
そして、あと一つ、がどうしても思い出せません。すみません(汗)。

そのリクエスト大会で、
いつもビートルズのリクエスト数が一番多かった曲は、
「アンド・アイ・ラブ・ハー」でした。

イエスタデイもそれなりの票は獲得していたと思いますが、
今ほどの人気はなかったような気がします。

これほど有名になったのは何故か。

私の勝手な推察ですが、
ポール自身が、
この曲が一番好きだ、と、
どこかで話したからだと思っています。

もちろん、
曲とメロディー自体の素晴らしさ、
オーケストラを使ったアレンジ、
そして、
ポール自身が弾いているギターの音色、
すべてが秀逸な作品であり、
当時のロックグループが創出する作品とは思えないくらい、
時代の先端を行っていた、
ということもあると思います。

ギターの弾き方も、
前回のブラック・バード同様、
普通の弾き方ではなかったのでした。

弾き方、
というよりも、
弾いているコードが普通ではなかったのでした。

オリジナルのイエスタデイを聞きながらギターを弾くと、
キー(key)は明らかにFなのですが、
どう聞いてもサウンドというか、
ギターの響きが違うのでした。

その後分かったのは、
ポールはギターのチューニングを一度下げて、
Gのコードで弾いていたのでした。

今でこそ、
チューニングを下げて録音するミュージシャンは、
結構いると思うのですが、
当時そういう発想をして、
実践していた、
というよりも、
本能で好き勝手やってた、
という天才ぶりに改めて驚くばかりです。

ギターの弾き方に注目して改めてこの曲を聴いてみると、
前回お話したブラック・バードと同様、
親指と人差し指で弾いているようなサウンドです。

そして、
1音下げたGコードも普通のGではなく、
2弦の3フレットを押さえたG、
と何かの本に書いてありました(笑)。

この2弦の3フレット、
つまりDの音を加えるだけで、
あれだけ奥深い響きが生まれるのだなと、
またまた感心、
というよりも感動してしまいます。

この曲の歌詞を見ると、
男女の恋の歌ではあるのですが、
歌詞の文言そのものを抜粋してみると、
違う観点で捕らえることができるのではないでしょうか。

歌詞の最初に、
Yesterday
All my troubles seemed so far away
Now it looks as though they’re here to stay
Oh, I believe in yesterday
とあります。

この歌詞を、
男女の話ではなく、
自分個人だけの話としたら、
ちょっと趣が変わってくる気がします。

昨日までは気にしてなかったことが、
今大きな問題となっている、とか、
解決したと思っていた問題が、
実は解決してなかった、など、
色々な解釈ができると思います。

こんなとき、
あなただったらどう考え、
どういう行動を取るでしょうか。

このようなことは、
日常的に私たちの周りで起こっていると思います。

そのたびに、
私たちは悩み、考え、
行動することあれば、
行動できずにいることもあります。

この問題は、
まず解決する方法を考える前に、
とても大事な前提を、
私たちは受け入れなければいけないと思います。

その前提とは、
実は、問題というものは、
存在していないのだ、
ということなのです。

少々語弊があるかもしれません。

問題の定義は存在します。

よく仕事のスキルで扱う問題解決では、
問題とは、
現状とあるべき姿のギャップである、
と定義されております。

では、
問題は存在しない、
というのはどういうことか。

つまり、
問題とは、
定義されて初めて存在する、
ということなのです。

これは実は私の個人的な考えではなく、
いわゆる問題解決に関する教科書にも載っているのです。

今起こっていることの問題は何か、
課題は何か、
と考えたとき、
その人つまり当事者にとって、
解決がとても簡単な事柄については、
問題とはならない、
ということなのです。

例えば、
今お金がないから貯金をしよう、
という場面を考えたとき、
いまの貯金は1千円だとすると、
千円を1千万円にするのは、
そのギャップが9,999,000円となり、
これは大いなる問題(課題)となるかもしれませんが、
貯金を2,000にしたい、
としたとき、
人にとっては今すぐにでも解決できることかもしれません。

このように、
何の努力もストレスもあまり必要としないで解決できることは、
問題として定義されないのです。

もしかしたら、
1,000円を2,000円にするのに、
とても大きな努力が必要となることもあるかもしれません。

そのときはもちろん、
それは問題として定義されるわけです。

ここで考えたいのは、
問題だと考えている当事者が、
その問題をどう捉えているかによって、
それが問題か、
あるいは問題とはならないか、
決まってくる、
ということなのです。

ギターでカウンセリング(2)-ブラックバード(1)

こんにちは、くら、こと大蔵真司です。

ビートルズのホワイトアルバムに入っている、
ポール・マッカートニーがギター1本で弾いている有名な曲、
ブラック・バード。

むかしむかし私がまだ中学生だった頃(笑)、
このギターの弾き方が結構話題になりました。
というか、
問題になってました。

というのは、
友達がギターの音をコピーしたのですが、
弾き方がなんとなく違っているのです。

ご存知の方も多いと思いますが、
曲には1小節ごとに決まったコード、
いわゆる和音というのがありまして、
ギターはそのコードに従って弾くのですが、
この曲は、
コードはあっていても、
どうしても同じに聞こえないのでした。

どういうことかというと、
私の中学校時代、
友人がコードをコピーし、
そのとき弾いていた方法が、
スリーフィンガー・ピッキング、
というものでした。

その後、
ポールはいわゆるスリー・フィンガーではなく、
ポール独自の弾き方をしていることが分かり(いってみればツー・フィンガーピッキング)、
改めて彼の天才的な面を思い知らされたのでした。

この曲は、
ポール自身によると、
もともと黒人公民権運動を支持していたことで、
黒人女性を思い描いて作った曲だそうです。

Blackbird singing in the dead of night
Take these broken wings and learn to fly
All your life
You were only waiting for this moment to arise

Blackbird singing in the dead of night
Take these sunken eyes and learn to see
All your life
You were only waiting for this moment to be free

Blackbird fly, blackbird fly
Into the light of the dark black night

Blackbird fly, blackbird fly
Into the light of the dark black night

Blackbird singing in the dead of night
Take these broken wings and learn to fly
All your life
You were only waiting for this moment to arise
You were only waiting for this moment to arise
You were only waiting for this moment to aris

真夜中に
ブラックバードが鳴いている
翼は折れて傷ついてるけど
これから飛び方を覚えろよ
生まれた時から今までずっと
こんな風に行動を
起こすチャンスが巡ってくるのを
お前は待ってたんだから

真夜中に
ブラックバードが鳴いている
その目は疲れてくぼんでるけど
やっとものが見えてきた
生まれた時から今までずっと
自由になれる時が来るのを
お前は待ってたんだから

さあ飛んで行け,ブラックバード
暗い闇夜の彼方から
差し込む光の中を目がけて

さあ飛んで行け,ブラックバード
暗い闇夜の彼方から
差し込む光の中を目がけて

真夜中に
ブラックバードが鳴いている
翼は折れて傷ついてるけど
これから飛び方を覚えろよ
生まれた時から今までずっと
こんな風に行動を
起こすチャンスが巡ってくるのを
お前は待ってたんだから
まさに今がその時で
この瞬間を待ってたんだよ
(訳:「およげ対訳くん」より)

「鳥というヴェールをかぶせて、
 どんな聴き手にもあてはまる励ましの歌にした」、
とポールは言っているそうです。
(「真実のビートルズサウンド完全版(りっトーミュージック)」より)

「 Into the light of the dark black night 」

暗い闇夜に一筋の光がみえる。

この1節から、
次の言葉を思い出しました。

一燈(いっとう)を提(さ)げて暗夜(あんや)を行く
暗夜を憂(うれ)うること勿(なか)れ
只(た)だ一燈を頼(たの)め

提灯を掲げて暗い夜道を歩む。夜道の暗さ(自分の置かれている厳しい状況)を嘆き悲しむな。
只ひたすらに提灯の一燈(僅かな可能性)を信じて迷わず進め。
東洋思想に学ぶ経営学)

闇と光。

暗いからこそ、
より光がはっきりと視界に入ってくる。
そして、
光が見えたら、
そこに道が見えてくる。

どんな小さな光でも、
見えたときから、
全ては解決に向かっている。

なぜなら、
見ようとしない人には、
光は見えないのだから。