「顧客創造力」カテゴリーアーカイブ

ちょっと内気なリーダーのアドリブ力-「顧客創造力4『相手を知る(その2)』」

こんにちは、くらです。

相手を知るために必要なこと、
それは前回もお話したとおり、
「相手に関心を持つ」ということです。

以前よく思ったことは、
関心を持つには、
どんな相手でも、
その人を好きにならなければいけないのだろうか、
ということでした。

関心を持つ、ということと、
相手を好きになる、ということは、
必ずしも同じことではないのですが、
自分があまり好きではない相手、
はっきりいって、
嫌いな相手に、
関心を持つということは、
私にはなかなか難しいことでした。

どうしても感情的なものが、
自分の頭を支配して、
余計なことを考えてしまい、
どちらかというと、
相手を避けてしまう、
という行動に出てしまいがちでした。

でもよく考えてみると、
嫌いでも、
いつの間にか、
その相手のことを、
結構長い時間考えている、
というのが事実でがあるならば、
少しだけ考え方を変えれば、
嫌いながらも、
関心を持つことは可能なのでは、
と思うのです。

以前、
同業他社の営業マン数人と、
ある卸で話をしているとき、
その中に初めて会う人がいました。

態度がつっけんどんで、
すぐに目をそらすので、
あまりこちらと話すつもりはないのか、
とか、
なんだか失礼な人だな、
とか、勝手な妄想がどんどん広がり、
その後その人と会っても、
軽い挨拶くらいをするだけで、
話をすることはありませんでした。

その後、
その同業他社の集まる飲み会に参加したとき、
その人も参加していて、
座る席は離れていたので、
特に気にすることもなく、
自分は自分の周りの人と、
それなりに楽しく話をしていました。

二次会のスナックにいったとき、
その人が、スナックの女性に、
とても気の利いた軽い冗談を言ったとき、
それが私の彼に対する壁を壊し、
とても話が分かる人なんだ、
と思ってしまいました。

不思議なことに、
こちらの捉え方が変わると、
あちらの態度もとても好意的になり、
その人とは、その後とても親しくなりました。

相手の、
ちょっといいところを見つけるだけで、
こちらの態度も変わり、
関心を持てるようになると、
人間関係も良好になるのだと、
このとき確信しました。

ちょっと内気な人には、
相手のちょっといいところを見つけると、
きっと世界が変わると思います。

ちょっと内気なリーダーのアドリブ力-「顧客創造力3『相手を知る』」

こんにちは、くらです。

顧客創造のためのアドリブ力とはなにか。

まず、
相手を知る、
ということからお話します。

「アドリブ力」とは、
「顧客想像力その1」でお話したように、
「今自分が持っている様々な知識、スキル、情報から、
 その場に求められる問題解決、課題解決を、
 その場で自分なりに創造していく力」、
ということを意味します。

内気な人間にとって、
相手がどんな人かは、
重大な問題です。

ですので、
その顧客がどんな性格で、
どんな仕事ぶりで、
どんな家庭を持っていて、
どんな趣味をもっているか、
などを、
なんとか知れれば、
とても安心できます。

まず、
このステップを踏むのが大事。

内気な仕事人は、
ここから始まります。

相手の情報を知ること、
とても大事です。

でも、
もっと大事なことは、
知ってどうするか、
ということです。

情報を知るのは、
言ってしまうと、
この時代、やろうと思えば、
ある程度は誰にでもできるのです。

情報を集める手段は、
それこそ山のようにあると思います。

でも、
その情報を、
どう活用したらいいか。

ここからが、
アドリブ力の出番です。

相手の情報を知った後、
その情報を元に、
まず相手が興味を持ちそうなこと、
喜びそうなことを、
自分なりに創造していきます。

ロジカル・シンキングでいう、
仮説、ですね。

自分なりに、
相手の興味をひいたり、
喜んだりすることを創造するには、
なにより大事なことは、
相手に関心を寄せる、
ということです。

デール・カーネギーの名著、
「人を動かす」の中の、
「人に好かれる六原則」の一番最初に、
「誠実な関心を寄せる」、
という項目があります。

私は、
自分が営業をしているとき、
最初の1年はほとんど成果が出ず、
支店でも1年間ほぼビリに近い成績でした。

先輩から引き継いだ顧客も、
先輩から言われたとおりに訪問して、
言われたとおり製品の説明をし、
言われたとおり何度もフォローし続けても、
成果はみじめなものでした。

もちろん、
そんな私にも、
毎日通っていれば、
情けをかけてくれる優しい顧客もいて、
ありがたいことに少しずつ、
製品を使ってくれる方もいらっしゃいました。

でも、
全体的に、
成果は伸びず、
1年目の終わりには、
成績は支店の中でいつもビリでした。

こんな状況を生んだのは、
まさしく、
「人を動かす」ことに必要な、
「相手に誠実な関心を寄せる」ということを、
全くしていなかった、
ということだったのです。

では、
どうしたら相手を動かすことができたか。

次にお話していきます。

ちょっと内気なリーダーのアドリブ力-「顧客創造力2『なんでアドリブ力?』」

こんにちは、くらです。

アドリブ力1の続きです。

ギターでアドリブを楽しむためには、
前提として、
知っておかねばならないことがあります。

まず、曲のイメージ。

例えばブルースっぽい、とか、
ジャズっぽい、とか、ですね。

次に、調性。

AとかBmとか、
つまり、
イ長調とかロ短調とか、ですね。

そして、
どこでどうアドリブを入れるか、
曲全体の構成です。

これらのことを事前にしっかりと調べて、
必要な知識とスキルを得て、
初めてアドリブに挑戦できます。

今考えると、
私が営業という仕事を劇的に楽しく感じるようになったのは、
仕事で自分がアドリブ力を発揮できたときだと感じます。

何故かというと、
私が営業で顧客創造に苦労したのは、
このアドリブの前提ができてなかったことと共通しているからです。

相手のイメージ、
つまりどんな人か。

やさしい人か、
難しい人か、などの情報がない。

次に、
調性、とは、
営業で言うと、
相手の仕事、役割そのものです。

例えば、相手の職場と、その中での地位など。

これは相手と接しているとなんとなく分かるのですが、
相手の与えられた地位や権限、
そして職場での人間関係は、
やはり直接本人とある程度話さないと、
なかなかはっきりしないことが多いと感じます。

そして、
全体の構成ですが、
相手の情報を獲得した上で、
その中のどんな情報に、
こちらの持つ強みや特色を合わせて、
バランスのとれた作品に仕上げていくか、
つまり、
仕事を創造していけるかどうかは、
こちらのその場での決断にかかってきます。

アドリブ力を使って対処するということは、
相手の情報の中に、
こちらの持っている知識やスキルを掛け合わせて、
相手もこちらも、
思ってもいなかったまだ見ぬ未来を創造していく、
とても高度で、
でも、コツさえ押さえれば誰でも実行可能な、
わくわくするような作業なのです。

では、
具体的にアドリブ力を発揮するにはどうしたらいいか、
次の会からお話していきましょう。

ちょっと内気なリーダーのアドリブ力-「顧客創造力1『アドリブ力って?』」

こんにちは、くらです。

ちょっと内気な人にとって、
とても頼りになる力、
「アドリブ力」についてお話していきます。

「アドリブ力」とは、
「今自分が持っている様々な知識、スキル、情報から、
 その場に求められる問題解決、課題解決を、
 その場で自分なりに創造していく力」、
ということを意味します。

新入社員として入社し、、
ちょっと内気な営業マンだった私は、
お客さんをなかなか増やすことができませんでした。

でも、
あることをするようになって、
顧客が増えていきました。

その要となったのが、
ここでいうアドリブ力です。

アドリブというと、
ギター好きの私にとって、
どうしてもまず頭に浮かぶのが、
アドリブの権化のグループ、
クリームの「クロスロード」という曲。

ご存知でない方のために、
ちょっとだけ付け加えさせていただきます。

クリームというバンドは、
エリック・クラプトン(ギター)、
ジンジャー・ベイカー(ドラム)、
ジャック・ブルース(ベース)、
の3人の天才が結成したトリオです。

たった2年の活動でしたが、
その足跡はブルース・ロックの最高峰として、
未だに君臨しています(と私は思ってます)。

特に、その中で、
アルバム「Wheels Of Fire」のライブ版に残された、
「Cross Road」という曲では、
ギターのエリック・クラプトンの、
神がかり的なアドリブ演奏を聞くことができます。

私は彼らのレコードを、
中学時代に初めて聞いたのですが、
最初ははっきり言って、
何をやっているのか全く理解できませんでした。

3人で永遠と続くようなアドリブを聞いて、
この人たちはなにが楽しくてこんなことやってんだろう(笑)、
というのが初めて聞いたときの感想です。

でも、そのうち、
自分がエレキ・ギターを弾き始めて、
改めてエリック・クラプトンのギターをコピーしようとしたとき、
これは無理だ、
と簡単にあきらめてしまいました。

なにも知らないときは、
全く興味が湧かなかったのに、
自分が当事者になると、
初めてそのすばらしさと難解さを理解できたのでした。

そして、
この曲を練習することで、
アドリブの楽しさを知ることができました。

アドリブとは、
音楽で言う即興演奏ですが、
その構造は、
曲を構成するコード進行に、
バランスの取れたハーモニーを、
その場その場で奏でていく、
真剣勝負の世界だと、
歴史に残るミュージシャンの演奏を聞いて思います。

「クロスロード」という曲は、
Aのブルースで、
使う音はそんなに多くないのですが、
それだけに、
エリック・クラプトンの演奏は、
常軌を逸してます(笑)。

少ない音で、
あれだけの表現をする、
これがアドリブの真骨頂だと感じます。

少ない題材で、
多くの人を感動させたり、
うならせたりできる、
そのためには、
自分が知っていること・できることを、
自分なりにどれだけ高められるか、
そしてそれを、
求められたときに、
最高の状態で表現できるか、
これがアドリブの世界だと思います。

そして、
それはきっと、
音楽以外の世界でも通用する、
自分を最高に高める一つの手段だと思います。

このことについて、
これからお話していきたいと思います。