こんにちは、くらです。
前回は、以前得意(?)だった釣りの話をしてしまいました。
自分のそのときの得意分野を活用する、という話をしたかったのですが、伝わったでしょうか。
人はそれぞれ自分の世界を持っていると思います。
その中で、人よりは少しでも得意、もしくは好きな世界があると思います。
それを足掛かりにして、人生も、仕事も楽しくできると感じます。
前回は、私の好きな釣りそのものを活用した例でした。
釣りとアドリブが関係しているのかどうか。
これは、とても関係が強いと思っています。
アドリブは、即興。音楽では即興演奏。
目の前の事象に対して、咄嗟に判断して対応すること。
アドリブ力とは、咄嗟に対応して、自分も周りも前に進むようにもっていく力、と定義します。
釣りは、海だったら、ねらう魚の習性に合った仕掛、餌、そして、釣り方が必要です。
釣り方は、その日の潮の動きや天候に左右され、餌をどこにどう流すかを瞬時に判断しなければなりません。
何度か流して当たりが無ければ、餌を変えたりタナ(餌を流す深さ)を変えたり場所を変えたりします。
音楽のアドリブも、流れてくる伴奏、コード、リズム、などに合わせて、弾く音や弾き方をその場で判断し、即座に演奏に移します。
頭で考えている時間はほとんどないので、瞬時に身体(ギターだったら弾く指)が反応して楽器から音を出すことになります。
しかし、何もないところから新しいものは生まれない。
新しいものは、その世界のバランスの中で存在していくもの。
ジャズだったらジャズの世界を踏まえたうえでそれを越えるもの。
ロックだったら、それまでの枠組み、リズム、楽器、音感、などを踏まえたうえで超えていくもの。
ギターでアドリブをするには、どんな曲で、リズムで、コード進行で、長さで、編成で、などを理解したうえで自分の音を作っていきます。
ジャズを演奏しているのに一人だけロックを演奏してもバランスが整わない。
演奏者としては面白いかもしれないが、聞いている側ではそれはどうなるかわからない。
人に対しても同じことが言えると思います。
こちらは大好きな果物(たとえばメロン)でも、相手にとっては、もしかしたら食べたくない(以前おなかをこわした、とか)理由があるかもしれない。
アドリブ力は、自分もまわりも巻き込んで前へ進む力。
相手に投げかける前に、十分相手を知っておく必要があるのです。
私はブルースでしたら、何とかアドリブっぽいことはできます。
それは、ブルースの12小節の構造、コード、使える音、リズム、などに耳も身体も慣れているからです。
こんな感じです。Blues demo
前半に使える音(マイナーとメジャー・ペンタトニックスケール)を弾いてます。
それを使ったアドリブを最後に弾いてます。
基本的な知識とスキルはアドリブには必要になります。
これは、どんな状況のアドリブにも同じことが言えると思います。
顧客との面談での、聴くアドリブ。
プレゼンでの説明のアドリブ。
数人での会話でのアドリブ。
会議での質問のアドリブ。
これらは全て、その状況における知識・スキルをふんだんに活用するうえで発揮されるアドリブです。
そして、アドリブを発揮するのに必要な要素として、傾聴と捉われない心が必要なのです。
これを私は、傾聴力、自捨力と名付けています。
つづく