「傾聴力」カテゴリーアーカイブ

「傾聴力」とは、
聴くことを意識し、
自己理解を深め、
相手に共感することを強めていくことによって、
仕事や日常の人間関係を、
より円滑にしていく力。

人を「聴く」ために大事な事:2「待つ」

こんにちは、くらです。

「聴く」ために大事な事、その2つ目は、「待つ」です。

人が話をしているとき、ふっと間が空くことがあります。

そうすると、その間を埋めたくなって、「聴く」から「話す」に転じてしまうことがあります。

私の今の仕事も聴くことがまず大事な仕事ですので、注意しながら聴いています。

何を注意するかというと、焦って間を埋めない、ということです。

相手の話に間が空くと、ついその間をうめようとこちらから話してしまう。

間があく、ということは、もしかしたら、相手は自分の話の流れで、気づいたことがあり、考えている可能性があるのです。

それが分かる方法があります。

今まで、こちらの目を見て話していた相手が、ふいっと目を斜め下にずらして、そのまま考え込む。

これは、今までの話の展開から、気づいたことを自ら省みながら考えている、ということが多いのです。

そして、そんな場面に出くわすと、必ず私は相手の次の言葉を待ちます。

下に向いていた目線が、急にこちらの目を見て、話し始める。

そのとき、相手は何かに気づいた、ということがほとんどです。

気づく、思い出す、など、相手の心が整理されれば、会話は再開します。

これができるようになると、相手はとても話しやすくなり、会話が円滑に進みます。

自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由 (その12:アドリブ力の実践3)

こんにちは、くらです。

前回は、以前得意(?)だった釣りの話をしてしまいました。

自分のそのときの得意分野を活用する、という話をしたかったのですが、伝わったでしょうか。

人はそれぞれ自分の世界を持っていると思います。

その中で、人よりは少しでも得意、もしくは好きな世界があると思います。

それを足掛かりにして、人生も、仕事も楽しくできると感じます。

前回は、私の好きな釣りそのものを活用した例でした。

釣りとアドリブが関係しているのかどうか。

これは、とても関係が強いと思っています。

アドリブは、即興。音楽では即興演奏。

目の前の事象に対して、咄嗟に判断して対応すること。

アドリブ力とは、咄嗟に対応して、自分も周りも前に進むようにもっていく力、と定義します。

釣りは、海だったら、ねらう魚の習性に合った仕掛、餌、そして、釣り方が必要です。

釣り方は、その日の潮の動きや天候に左右され、餌をどこにどう流すかを瞬時に判断しなければなりません。

何度か流して当たりが無ければ、餌を変えたりタナ(餌を流す深さ)を変えたり場所を変えたりします。

音楽のアドリブも、流れてくる伴奏、コード、リズム、などに合わせて、弾く音や弾き方をその場で判断し、即座に演奏に移します。

頭で考えている時間はほとんどないので、瞬時に身体(ギターだったら弾く指)が反応して楽器から音を出すことになります。

しかし、何もないところから新しいものは生まれない。

新しいものは、その世界のバランスの中で存在していくもの。

ジャズだったらジャズの世界を踏まえたうえでそれを越えるもの。

ロックだったら、それまでの枠組み、リズム、楽器、音感、などを踏まえたうえで超えていくもの。

ギターでアドリブをするには、どんな曲で、リズムで、コード進行で、長さで、編成で、などを理解したうえで自分の音を作っていきます。

ジャズを演奏しているのに一人だけロックを演奏してもバランスが整わない。

演奏者としては面白いかもしれないが、聞いている側ではそれはどうなるかわからない。

人に対しても同じことが言えると思います。

こちらは大好きな果物(たとえばメロン)でも、相手にとっては、もしかしたら食べたくない(以前おなかをこわした、とか)理由があるかもしれない。

アドリブ力は、自分もまわりも巻き込んで前へ進む力。

相手に投げかける前に、十分相手を知っておく必要があるのです。

私はブルースでしたら、何とかアドリブっぽいことはできます。

それは、ブルースの12小節の構造、コード、使える音、リズム、などに耳も身体も慣れているからです。

こんな感じです。Blues demo

前半に使える音(マイナーとメジャー・ペンタトニックスケール)を弾いてます。

それを使ったアドリブを最後に弾いてます。

基本的な知識とスキルはアドリブには必要になります。

これは、どんな状況のアドリブにも同じことが言えると思います。

顧客との面談での、聴くアドリブ。

プレゼンでの説明のアドリブ。

数人での会話でのアドリブ。

会議での質問のアドリブ。

これらは全て、その状況における知識・スキルをふんだんに活用するうえで発揮されるアドリブです。

そして、アドリブを発揮するのに必要な要素として、傾聴と捉われない心が必要なのです。

これを私は、傾聴力、自捨力と名付けています。

つづく

自信をもつためのすごいアドリブ力の本!014「聴くアドリブ力」

こんにちは、くらです。

自信を持てない人でも、人の話を聞くことはできると思います。

そして、その聞く力を鍛えれば、相手の悩みや問題を解く筋道に気づき、相手に勇気を与え、同時に自分にも勇気を与えられる可能性があります。

オンラインの靴小売会社ザッポスの例があります。

「ある女性が、『交通事故で亡くなった夫のために注文したブーツを、返品したい』と問い合わせた。ザッポスの担当者は返品を受け入れ、さらに彼女に花を贈った。
結婚式でスピーチを任された花婿介添人のところに、宅配業者のミスでザッポスの靴がまだ届いていなかった。その話を聞いたザッポスの担当者は、至急その男性に元払いで靴を送った。
ザッポスの本社からそう遠くない場所にあるラスベガスに滞在している顧客から、ある靴がほしいという連絡があった。あいにく本社には在庫がなかったため、ザッポスの担当者は、近くのショッピングモールにあるライバルの小売店に在庫品があることをつきとめ、コールセンターを離れてその靴を買いに行き、ラスベガスにいる顧客に直接品物を手渡した。
(中略)
いずれのケースでも、ザッポスの担当者は、顧客が置かれている特殊な状況を把握するために、マニュアル的な対応から離れて、真摯に相手の話に耳を傾けた。たしかに、ザッポスの顧客対応は徹底しているし、見事なものだ。だが、この素晴らしいカスタマーサービスの根底にあるのは、ごく単純な『聴く』という行為だ。
マイルス・デイヴィスは、ジャズの即興演奏へのアプローチを、『聴くための自由と空間を創り出すこと』だと述べている。この言葉には含蓄がある。”演奏”するためではなく、”聴く”ために自由や空間を創り出す。ほかの楽器の音や、自らの演奏の音に耳を澄ませ、それに反応していく。私たちも同じように積極的に耳を澄ませば、その自由と空間を得ることができる。」
(『ひらめきを生み出すカオスの法則』ティム・ハーフォード(TAC出版)より引用)

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その9)

こんにちは、くらです。

営業(MR)が嫌で嫌でしょうがなかった自分。

何とかする方法は、辞めるか、現状を変えるか、それしかない。

最初は辞めることしか頭にありませんでした。

何とかする方法をしっていたら、とっくにそうしていたでしょうから。

嫁さんもらったばかりなので、逃げるわけにはいかない。

それで私が実際にとった行動は、それまで先輩や上司にやってはいけないと言われていたことをやったこと。

奇跡的にそれがうまくいったのでした。

でも、やってはいけない、と言われていたことでしたが、よくよく考えてみたら、何らかの形で先輩たちも、やっていたのでした。

それは、規則に反しない内容で、相手に喜んでもらうことでした。

新人の初めは、先輩たちがあの先生にはこれを持って行けば喜ぶ、これをしたらきっとうれしい、などと言われていたことを、やってみても、実は全然うまくいかなかったのでした。

先輩たちはうまくいくのに、なんで自分がやると全然だめなのか。

やってもやってもうまくいかないと、やる気が失せます。

これは、先輩たちだから相手が喜ぶ、つまり、人間関係なのだと、うすうす感じていた。

だから、関係ができてない自分がいくら先輩たちと同じことをやっても相手の心には響かない。

そういうことは実感してました。

自分がやってもだめなんだ。

いくらやっても通じない。

私ではだめ。

この固定観念が頭を支配し、自分の行動をとてつもなく制限していたのでした。

それに気づかされた私は、やってみたいと思っていたことを、片っ端からやってみた。

徐々に結果に結びつき、いつの間にか人間関係もできていた。

気付いたら、夢のような世界(おおげさ)。

この世界を造れたのはなんでだろうか。

やりたいことをやる。でもそれは、あくまで相手が喜んでくれそうなこと。

ここで私のアドリブ力が発揮されます。

実際の例を簡単にお話します。

あの人はいつも釣りにいっている。

では、その釣りの話題を掘り下げてみよう。

当時、チヌ(クロダイ)のかかり釣りというのが流行り始めていました。

私は小学校の頃から釣りが大好きでしたので、釣りの雑誌はよく読んでいました。

そこで、かかり釣りの話題を投げると、気にはしているけど、スペックなど(竿、リール、糸など)はまだ揃えていない、ということでした。

私は、勝手に買いそろえて、相手に差し出しました。

相手は心からびっくりしてました。

実は、話を投げかけたときが、その人とは初めて話したときだったのでした。

つまり、さっき話題で話したものを、もう今持ってきた、ということです。

本当にびっくりしていました。(そりゃそうだ)

でも、その後、その人とは月に1回、釣りクラブで一緒に釣りにいく仲になりました。

その人と私にしか分からない絆ができたのでした。

私は、そんな絆ができるなんて夢にも思っていなかったので、自分の行動がしばらく信じられませんでした。

そんなことがあってから、そういう絆がいたるところででき始めました。

目的は、相手によろこんでもらいたい。

その理由は、相手と仲良くなりたい。

現状とのギャップは、他人に近い状態。

対策は、趣味が分かっているので、そこをアドリブ力で実践していく。

考えてみると、課題設定・問題解決を、いつの間にか実践していたのでした。

次につづく。

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その8)

こんにちは、くらです。

前回、認めてもらうことも大切ですが、何よりも自分が楽しめることが大事、というお話をしました。

言葉で言うのは簡単ですが、実は中々難しいことです。

実際の場にいると、楽しむなんてことは全くできませんでした。

毎日数字に追われ、やることなすこと全くうまくいかず、実績に結びつかない。

毎朝、卸さんへ行って、昨日の売り上げを見て、ため息をつく。

また売れていない。

そして、足取り重く、担当先の病院へ行く。

そして、壁の花。(かべに張り付くようにずっと立っているだけ)

そして、夜になって、家へ帰る。

こんな繰り返しでは、今考えても、辞めることしか頭に浮かびません。

ただ、新人の分際で、すでに結婚していたので、嫁さんを食わしていかなければいけないという責任感はありました。

それもあって、そう簡単には逃げ出すことはできなかったのでした。

考えてみれば、逃げ場がないのは自分にとってラッキーでした。

性格上、すぐに逃げたがるので(笑)、逃げることができない状況は、後々考えるとつくづく運が良かったのでした。

仕事でうまくいく人の話や本を読むと、その人独特のやり方があって、すごいなといつも感心、感動するのですが、一番基本の共通点は、一つだと思っています。

それは、仕事相手に喜んでもらうこと。

相手の喜びへの対価としてお金をもらう。

当たり前のことかもしれませんが、成功している人の基本は、必ずそこにあると思っています。

ということは、仕事をする際、自分はこの仕事で、誰を喜ばしたいのか、を考えることが、まず最初に必要になります。

それがないと、いたずらに時間に追われ、数字に追われ、人間関係に追われ、生活に追われ、なんのために仕事をしているのか分からなくなります。

しかし、新人の頃の私は全くそのことを分かっていませんでした。

とくかく売れればいい。売れねばならぬ。

だって営業だから。

営業は数字で評価される。

売れていない人間は、社内でも意見が通らない。

認めてもらえない。

存在価値がない。

そんな気持ちにどんどんはまっていくのでした。

相手の気持ちなど関係ない、というと言い過ぎですが、相手のことを考えている余裕など全くありませんでした。

毎日数字は落ち込んでいく。

営業成績は落ちていく。

営業所の順位もほぼどんべ。

モチベーションもなにもあったものではありませんでした。

今から考えると、そんな状態で仕事など熱が入るわけがない。

よく辞めないでいられたな、と、ひたすら嫁さんに感謝してます。

結婚してなかったら、とっくに逃げ出していたに違いありません。

どん底まで落ちた私は、先輩から言われた言葉を何度も頭の中で繰り返していました。

「お前、本当にやりたいことやっているのか?」

そこで、私がやったのは、自分のやりたいことは何だったのか、頭の中で整理することでした。

すると、やりたかったことは、先輩や上司から言われていた、やってはいけないこと、ばかりだったのでした。

これはやってはいけない、それはこうしなければならない、お前のやり方ではだめだ。

もちろん、仕事の基本的なこともたくさん教えていただいたので、ほとんどは身になったのですが、自分の頭を使わなければならない部分は、先輩や上司の言っていることだけを忠実に守っていたのではだめだったのでした。

私は自分の行動を変えました。

変えた、というよりも、自分の思ったことを、先輩や上司に相談しないでやってみることにしました。

すると、一人、また一人、と、話の通じる(仲良く話ができる)人が増えたのでした。

私がやったことは、今までやっていなかったことばかりでした。

端的に言えば、次の二つだけです。

・相手に興味を持つ(相手の興味に興味を持つ)

・相手が喜ぶだろうこと思ったこと(やってみなければ分からないことばかりでしたが)を、とにかくやってみること

これをとにかく、思いついたらすぐにやってみる。

行動に移すようにしました。

すると、自分では思ってもみないことが起こり始めたのでした。

病院で先生に会って話始めると、周りから他社のMRがいなくなることが起こり始めたのでした。

以前は、他社のMRが先生と話し始めると、自分は諦めて違う場所へいくことがほとんどでした。

これは、仲のいい先生とMRが話始めると、話に入っていけないからなのでした。

すると、その場を立ち去るしかありません。

今までと立場が逆のことが起こり始めたのでした。

ほかのMRにすれば、なんてことのないことだったのですが、私にとっては天にも昇るほどの喜びだったです。

言い方はちょっと違うかもしれませんが、いい意味で相手を独占しているという、優越感を感じたのでした。

レベルが低いと思うかもしれませんが、その頃の自分にとっては、夢のような出来事でした。

こんな自分とも仲良く話をしてくれる。

そんな人を、絶対大切にしよう、と改めて誓う(大袈裟)のでした。

そして、徐々にそういう相手が増えてきて、病院へ行くのが楽しくなってきました。

次の先では、あの先生が待っていてくれる。先日話した、この話の続きをしよう。

そして、また次の病院では、先日使ってくれたあの薬で、患者さんが良くなったかどうか、きっと先生からこんな質問がくるだろうから、文献の準備をしていこう、など、仕事の流れが自分で作れるようになったのでした。

相手の質問や疑問にすぐ答えられること、自分で仕事や話の流れを作れるようになること、これが仕事を楽しくする基本だと、その時思ったのでした。

次につづく。

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その6)

こんにちは、くらです。

前回の続きです。

「お前、本当にやりたいこと、やっているのか?」

先輩に言われた一言がずっと胸に刺さっていた。

そして、私の出した結論は。

「やりたいこと、全部やってやろうじゃないか!」

考えてみれば、それまでやっていたことは、全て人に言われたことばかりでした。

「この病院は18:00以降行ってはいけない」

「あの先生は朝会おうとすると怒るからやめたほうがいい」

「あの病院は15:00以降行っても誰にも会えない」

・・・・・

それを全て真に受けて、その通りに活動していたのでした。

決してその内容、つまりアドバイスを否定しているわけではないのです。

ただ、心のどこかで、「本当にそうなのかな?」と思っていた自分を、ずっとどこかで感じていたのでした。

私の従事していた営業は、今はMRと呼ばれているものです。

今の時代の稼働内容とは全然違うもので(一部は同じ)、この時代に通用しないことはたくさんあるのですが、でも、お医者様に薬の使い方や効果、副作用などを説明するという基本的なことは変わっていないと思います。

私の時代のMRというのは、どちらかというと、人間関係がまず大事な時代でした。

今は、人間関係を作ること自体、とても難しい時代になっていると感じます。

今は、情報の価値を、違う形で提供することが主流ではないかと思っていますが、ここ10年ほど、現場に触れてないので分かりません。

私が先輩に「やりたいことやっているのか?」と言われて、よりやってみようと決心したのは、この人間関係の構築でした。

なぜ人間関係か。

人間関係というと、何かしらとても重いものを感じてしまいます。

ここで私の言う人間関係とは重いものではなく、単に、お友達を作る、ということでした。

仕事先(病院、開業医)に行くには行くのですが、親しく話せる人はほとんどいませんでした。

1年位経っても、状況はほとんど変わりませんでした。

何とか顔は覚えてもらっていましたが、心を割って話してくれる先生は一人もいません。

製品の話をして、少々世間話をして、それでおしまい。

仕事をしたという手応えがまるでなかったのです。

どうしたら、その手応えが手に入るのか。

それはやはり、親しく話せる人がいることだろうと、まず考えたのでした。

つまり、仕事がつまらないのは、心から安心して話ができる顧客がいなかったから、ということなのです。

それから私の行動は変わりました。

今まで、製品を使ってくれるというだけの対象だった人が、親しくなるために相手はどんな人だろうと、製品はとりあえず後回し(もちろん勉強はしてましたが)にして、相手を知ろう、という行動に出たのでした。

それまでは、人には興味がなく、薬を使ってくれるということだけに興味があった人間が、仕事で初めて人に興味を持って接触し始めたのでした。

すると、信じられないことが起こりました。

行く先の病院に、一人ずつ、大の仲良しの先生が現れたのでした。

中には新しく会った方もいらっしゃいましたが、ほとんどはそれまでお会いした先生方でした。

それまでほとんど聞く耳を持たなかった先生が、どういうわけか、進んで話を聞いてくれるようになったのでした。

何が起こったのか。

相手に興味を持つ、ということで、相手の生まれ、家族、趣味、休日の過ごし方、などを聞けるようになり、そこから、私とその先生との個人的な付き合いが始まったのでした。

個人的な付き合いといっても、一緒に二人でどこかへ遊びに行く、ということではなく、二人にしか分からない話ができるようになった、ということなのでした。

ある先生とは、釣りの話、別の先生は卓球、別の先生はギター、というように、私の強み、というか、大好きな領域で、他社のMRと差別化ができたのでした。

しばらくすると、仲のいい先生と私が話始めると、周りにいたMRがあきらめてどこかへ行ってしまう、ということが起こり始めたのでした。

それは、今まで自分が反対の立場、つまり、別のメーカーのMRが話をしていると、自分はその中には入れず、あきらめてどこかへ行っていた、自分そのものなのでした。

そういうことが起こり始めると、自分は先生と楽しい話をするだけのつもりで仕事をしていたのですが、いつの間にか、営業成績も上がり、知らないうちにブロックでトップになっていたのでした。

全国規模では全然まだまだでしたが、ついこの前まで、毎日辞めることばかり考えていた自分が、こんなに楽しい仕事はほかにはない、と、考えるようになっていたのでした。

次回に続く

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その5)

こんにちは、くらです。

前回の続きです。

仲の良かった先輩に言われた言葉。

「お前、自分のやりたいことやってるのか?」

この言葉が、しばらくずっと頭から消えませんでした。

考えるつもりもないのに、何故かずっと頭の中から消えない。

家に帰ってご飯を食べていても、その頃生まれたばかりの長男と遊んでいても、いつのまにか、その言葉の意味を考えている。

考えていても、浮かんでくる言葉は弁解ばかり。

「所長や前任者がやれっていうからやっているだけ。」

「言われた通りにやっているのに全然うまくいかない。俺のせいじゃない。」

「だいたい相手(お医者さん)が聞く耳持たないんだから、いくら説明してもしょうがない。」

「ほかの会社はもっとお金使っているし、MRも口のうまい連中ばかり。俺なんかいくら説明しても聞いてもらえない。」

などなど、こうして改めて並べてみると、感心する位人のせいにしてました(笑)。

当時の自分は、一所懸命やっているのに報われない、という恨み節ばかり口から出ていたのでした。

「自分は営業では頑張っても報われない」、という思い込みというか、逃げ道というか、一種の自分の本質に向き合わないでいられる方法を、恐らく昔から習得していたのだろうと思います。

「じゃあ、どうする?」

嫌でもこの言葉にぶち当たります。

弁解が通じないこの言葉。

「所長や先輩がやれって言ったことやっている。でもうまくいかない。」

「じゃあ、どうする?」

「自分の説明全然相手は聞いてくれない。」

「じゃあ、どうする?」

「自分は営業なんかには向いていなかったのだ。」

「じゃあ、どうする?」

So what?

それで?

問題解決の対策でよく聞く言葉。So what?

この質問が自分にとってとても辛いとき、それは、自分が持たなくてもいいものを持っているとき。

つまり、自分勝手なこだわり、思い込み、決めつけ、そんなものが自分を取り巻いているときです。

なんで辛いかというと、自分の一番見たくない自分を見なければいけないからです。

それで?考えたのか?

それで?やってみたのか?

それで?どうしてだめなのか説明できるのか?

それで?次の行動はどうするんだ?

つまり、何も具体的にやっていないことがいやでもつきつけられるのです。

何もやっていないというのは、身体は動かしているけれど、自分の考えで動いていない、ということなのです。

先輩や上司に言われたことはやっている。それで満足している。でも、成果がでない。だから、先輩や上司が悪い。

これは言ってみれば、親の言う通りに一所懸命勉強して、いい大学入って、いい会社入ったのに、幸福という成果が出ない。これは、親のせいだ、と言っているようなもの。

幸福というのは、自分の頭で考えて、行動して、その結果、自分で決めること。

失敗しようが成功しようが、それが自分の幸せなら、それでいい。

でも、人のせいにしていれば、失敗は人のせいにできる。

今考えると、すべて人のせいにしていたのでした。

成果がでない、仕事が面白くない、相手が聞いてくれない、ないないない、を全て人のせいにしていた。

その時は気づかいないのです。人のせいにしているなんて。

では、自分は次に何をしたらいいか。

そこで考えてみました。

先輩の言っていた、「自分のやりたいこと」とは何か?

やりたいこと、2,3日仕事をしながら考えていました。

すると、自分の仕事のつまらない原因が分かってきました。

「どこの仕事先(病院)へ行っても、友達みたいに話せる先生(お医者さん)がいない。

他のメーカーの営業マンはまるで友人みたいに先生に話しかけている。

「ああいう風になりたい。」

そして、私は行動に移し始めたのでした。

次回に続く。

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ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(6)「自分の心を聴く(その2)」」

こんにちは、くらです。

「傾聴力」とは、
「聴くことを意識し、
 自己理解を深め、
 相手に共感することを強めていくことによって、
 仕事や日常の人間関係を、
 より円滑にしていく力」、
とここでは定義します。

自分の心を聴く、
というのはどういうことか、
もう一度考えてみたいと思います。

簡単にいってみれば、
今の自分の気持ちに気づく、
ということです。

嬉しいときには、
あ、今自分は喜んでいる、
悲しいときには、
あ、今自分は悲しいんだ、
怒っているときには、
あ、今自分は怒っている、
嫌な気分のときには、
あ、今自分はなんだか嫌な気分なんだ、
という具合に、
自分の今の状態を、
具体的な言葉で表現してみるのです。

これを続けていくと、
自分のこころの癖、
というのが見えてきます。

自分が、
どんなときに喜んで、
どんなときに悲しんで、
どんなときに怒って、
どんなときに嫌な気分になるか、
というのが自分で認識できるようになります。

そうなると、
自分の感情を客観的に捉えることができて、
だんだんコントロールができるようになります。

とはいっても、
コントロールできるようになるには、
それなりの訓練が必要になります。
私も未だに訓練中ですが、
最近はだいぶ上達したと思ってます。

最初は、
感情の動きを意識することから始めるといいと思います。

喜んでる、
悲しんでる、
怒っている、
恐れている、
という動きを、
自分の中に感じて、
それを意識することができるようになったら、
自分を聴くことができるようになる、
一歩を踏み出すことになるでしょう。

でも、
なぜ「自分を聴く」ことが必要なのか。

なぜ、
自分を客観的に捉えて、
コントロールすることが必要なのか。

一言でいうと、
幸せな人生を送るため、
なのです。

もちろん、
自分を聴くことができれば、
すぐに幸せになれるかどうか、
となると、
これはなかなか難しいのですが、
幸せな人生を送るための、
とても大事な方法の一つ、
と考えていただければいいと思います。

なぜなら、
自分を聴く、
ということは、
自分の心の動きを知ろうと意識していること。

それはつまり、
冷静に、
客観的に、
自分の今を捉えるよう、
自分の意識が働いている、
ということです。

この冷静さ、
客観的な意識があれば、
自分を受け入れることができ、
初めて色々な相手の心に、
共感できるための準備ができる、
ということなのです。

自分を聴くことができることで、
自分を受け入れ、
相手を受け入れ、
環境を受け入れ、
人生を受け入れ、
運命を受け入れることができる、
と思っています。

そして、
自分を聴くということが、
自分自身の幸せを獲得するための、
とても重要な一歩だと思います。

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「相手に関心を持つ(5)「質問する」」

こんにちは、くらです。

相手に関心を持つには、
相手のことをもっと知りたい、
と自然に思えるようになればいいのです。

もっと知りたい、
と思うにはどうすればいいか。

簡単な方法があります。

自分が知らなくて、
相手が知っていることを、
本気で教えてもらうのです。

自分が知らないことは山ほどあるはずです。

それを相手が知っているかどうか、
確認すればいいのです。

そのために、
まず、
質問することです。

この人は一体なにを知っているのだろうか、
何に興味を持っているのだろうか、
どんな世界を見ているのだろうか、
ということを確認することです。

「休日はどんなことしているのですか」
「今興味を持っているのはどんなことですか」
「子供時代から続けていることはなんですか」
・・・・・

以上のような事を質問します。

気をつけなければいけないのは、
尋問口調にならないことです。

根掘り葉掘り訊かれると、
なんだか責められているような気分になります。

そうすると、
なんであんたにそんなこと話さなければいけないんだ、
と、相手は心を閉ざしてしまうことも考えられます。

ですので、
相手に質問するときは、
自分が聞きたいネタを持っておくと便利です。

例えば、

「休日はなにをしているのですか」

と聞くときには、

「実は自分は最近忙しくて、
 家族とゆっくり過ごせる時間が少ないんです。
 ですので、
 休日になにか家族サービスをしたいと思うのですが、
 あなたは家族サービスだったらどんなことされてますか?」

といって、
相手の反応を見るのも一つの方法です。

自分をオープンにして話すと、
相手も安心してオープンになれます。

聞く内容は様々ですが、
相手との関係や、
その場の状況によって、
色々考えられると思います。

相手に関心を持つ(4)
・・・・・「質問する」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(4)「思考の傾向に気づく」」

こんにちは、くらです。

前回、
人を聴くことで、
自分の心を聴けるようになった、
というお話をしました。

自分の心を聴く、
これはどういうことなのか。

例えば、
友人と話をしていて、
旅行の話になったとします。

話は海外旅行の話になり、
自分の大好きな、
イタリアのフィレンツェの話になりました。

友人がフィレンツェの街並みの話をしているときに、
自分の頭の中は、
フィレンツェの美術館の光景でいっぱいになり、
早くその話をしたくてたまりません。

友人の話が途切れるのを待ってましたとばかり、

「ところであの美術館行った?」

と友人に話しかけ、
友人はちょっと唖然とした顔で、
間を空けてから、

「あ、ああ、あの美術館ね。」

と受け答えました。

このとき、
自分は直前の友人の話の内容は、
全然覚えていませんでした。

というようなことは、
誰でも経験があるのではないでしょうか。

私は日常茶飯事です(汗)。

以前は、
そのまま自分の言いたいことを、
言い続ける傾向がありましたが、
最近は、
「あ、しまった!
 また聴いてないや。」
と気づくことが多くなりました。

聴くことを意識するようになってから、
聴いていない自分に気づくようになったのです。

相手を聴いていない自分には、
一体何が起こっているのでしょうか。

相手の話やその他の反応で、
自分の頭の中には、
思いや言葉があふれかえります。
それを外に出したくてしかたなくなるのです。

でもそのとき、
自分が相手の話を聴いていないことに気づくと、
自分の思いにも気づくようになります。

「あ、また自分はこんなこと考えてる」

「いつもこんなことにとらわれてる」

というように、
自分の思考の傾向に気づくようになります。

自分の思考の傾向に気づくようになれば、

「そうか、
 自分はそんなことを思ってるんだ」

と、否定することなく、
少しずつ、
自分を受け止められるようになります。

自分に関心を持つ(4)
・・・・・「思考の傾向に気づく」