「相手に関心を持つ」カテゴリーアーカイブ

自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その9)

こんにちは、くらです。

営業(MR)が嫌で嫌でしょうがなかった自分。

何とかする方法は、辞めるか、現状を変えるか、それしかない。

最初は辞めることしか頭にありませんでした。

何とかする方法をしっていたら、とっくにそうしていたでしょうから。

嫁さんもらったばかりなので、逃げるわけにはいかない。

それで私が実際にとった行動は、それまで先輩や上司にやってはいけないと言われていたことをやったこと。

奇跡的にそれがうまくいったのでした。

でも、やってはいけない、と言われていたことでしたが、よくよく考えてみたら、何らかの形で先輩たちも、やっていたのでした。

それは、規則に反しない内容で、相手に喜んでもらうことでした。

新人の初めは、先輩たちがあの先生にはこれを持って行けば喜ぶ、これをしたらきっとうれしい、などと言われていたことを、やってみても、実は全然うまくいかなかったのでした。

先輩たちはうまくいくのに、なんで自分がやると全然だめなのか。

やってもやってもうまくいかないと、やる気が失せます。

これは、先輩たちだから相手が喜ぶ、つまり、人間関係なのだと、うすうす感じていた。

だから、関係ができてない自分がいくら先輩たちと同じことをやっても相手の心には響かない。

そういうことは実感してました。

自分がやってもだめなんだ。

いくらやっても通じない。

私ではだめ。

この固定観念が頭を支配し、自分の行動をとてつもなく制限していたのでした。

それに気づかされた私は、やってみたいと思っていたことを、片っ端からやってみた。

徐々に結果に結びつき、いつの間にか人間関係もできていた。

気付いたら、夢のような世界(おおげさ)。

この世界を造れたのはなんでだろうか。

やりたいことをやる。でもそれは、あくまで相手が喜んでくれそうなこと。

ここで私のアドリブ力が発揮されます。

実際の例を簡単にお話します。

あの人はいつも釣りにいっている。

では、その釣りの話題を掘り下げてみよう。

当時、チヌ(クロダイ)のかかり釣りというのが流行り始めていました。

私は小学校の頃から釣りが大好きでしたので、釣りの雑誌はよく読んでいました。

そこで、かかり釣りの話題を投げると、気にはしているけど、スペックなど(竿、リール、糸など)はまだ揃えていない、ということでした。

私は、勝手に買いそろえて、相手に差し出しました。

相手は心からびっくりしてました。

実は、話を投げかけたときが、その人とは初めて話したときだったのでした。

つまり、さっき話題で話したものを、もう今持ってきた、ということです。

本当にびっくりしていました。(そりゃそうだ)

でも、その後、その人とは月に1回、釣りクラブで一緒に釣りにいく仲になりました。

その人と私にしか分からない絆ができたのでした。

私は、そんな絆ができるなんて夢にも思っていなかったので、自分の行動がしばらく信じられませんでした。

そんなことがあってから、そういう絆がいたるところででき始めました。

目的は、相手によろこんでもらいたい。

その理由は、相手と仲良くなりたい。

現状とのギャップは、他人に近い状態。

対策は、趣味が分かっているので、そこをアドリブ力で実践していく。

考えてみると、課題設定・問題解決を、いつの間にか実践していたのでした。

次につづく。

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その8)

こんにちは、くらです。

前回、認めてもらうことも大切ですが、何よりも自分が楽しめることが大事、というお話をしました。

言葉で言うのは簡単ですが、実は中々難しいことです。

実際の場にいると、楽しむなんてことは全くできませんでした。

毎日数字に追われ、やることなすこと全くうまくいかず、実績に結びつかない。

毎朝、卸さんへ行って、昨日の売り上げを見て、ため息をつく。

また売れていない。

そして、足取り重く、担当先の病院へ行く。

そして、壁の花。(かべに張り付くようにずっと立っているだけ)

そして、夜になって、家へ帰る。

こんな繰り返しでは、今考えても、辞めることしか頭に浮かびません。

ただ、新人の分際で、すでに結婚していたので、嫁さんを食わしていかなければいけないという責任感はありました。

それもあって、そう簡単には逃げ出すことはできなかったのでした。

考えてみれば、逃げ場がないのは自分にとってラッキーでした。

性格上、すぐに逃げたがるので(笑)、逃げることができない状況は、後々考えるとつくづく運が良かったのでした。

仕事でうまくいく人の話や本を読むと、その人独特のやり方があって、すごいなといつも感心、感動するのですが、一番基本の共通点は、一つだと思っています。

それは、仕事相手に喜んでもらうこと。

相手の喜びへの対価としてお金をもらう。

当たり前のことかもしれませんが、成功している人の基本は、必ずそこにあると思っています。

ということは、仕事をする際、自分はこの仕事で、誰を喜ばしたいのか、を考えることが、まず最初に必要になります。

それがないと、いたずらに時間に追われ、数字に追われ、人間関係に追われ、生活に追われ、なんのために仕事をしているのか分からなくなります。

しかし、新人の頃の私は全くそのことを分かっていませんでした。

とくかく売れればいい。売れねばならぬ。

だって営業だから。

営業は数字で評価される。

売れていない人間は、社内でも意見が通らない。

認めてもらえない。

存在価値がない。

そんな気持ちにどんどんはまっていくのでした。

相手の気持ちなど関係ない、というと言い過ぎですが、相手のことを考えている余裕など全くありませんでした。

毎日数字は落ち込んでいく。

営業成績は落ちていく。

営業所の順位もほぼどんべ。

モチベーションもなにもあったものではありませんでした。

今から考えると、そんな状態で仕事など熱が入るわけがない。

よく辞めないでいられたな、と、ひたすら嫁さんに感謝してます。

結婚してなかったら、とっくに逃げ出していたに違いありません。

どん底まで落ちた私は、先輩から言われた言葉を何度も頭の中で繰り返していました。

「お前、本当にやりたいことやっているのか?」

そこで、私がやったのは、自分のやりたいことは何だったのか、頭の中で整理することでした。

すると、やりたかったことは、先輩や上司から言われていた、やってはいけないこと、ばかりだったのでした。

これはやってはいけない、それはこうしなければならない、お前のやり方ではだめだ。

もちろん、仕事の基本的なこともたくさん教えていただいたので、ほとんどは身になったのですが、自分の頭を使わなければならない部分は、先輩や上司の言っていることだけを忠実に守っていたのではだめだったのでした。

私は自分の行動を変えました。

変えた、というよりも、自分の思ったことを、先輩や上司に相談しないでやってみることにしました。

すると、一人、また一人、と、話の通じる(仲良く話ができる)人が増えたのでした。

私がやったことは、今までやっていなかったことばかりでした。

端的に言えば、次の二つだけです。

・相手に興味を持つ(相手の興味に興味を持つ)

・相手が喜ぶだろうこと思ったこと(やってみなければ分からないことばかりでしたが)を、とにかくやってみること

これをとにかく、思いついたらすぐにやってみる。

行動に移すようにしました。

すると、自分では思ってもみないことが起こり始めたのでした。

病院で先生に会って話始めると、周りから他社のMRがいなくなることが起こり始めたのでした。

以前は、他社のMRが先生と話し始めると、自分は諦めて違う場所へいくことがほとんどでした。

これは、仲のいい先生とMRが話始めると、話に入っていけないからなのでした。

すると、その場を立ち去るしかありません。

今までと立場が逆のことが起こり始めたのでした。

ほかのMRにすれば、なんてことのないことだったのですが、私にとっては天にも昇るほどの喜びだったです。

言い方はちょっと違うかもしれませんが、いい意味で相手を独占しているという、優越感を感じたのでした。

レベルが低いと思うかもしれませんが、その頃の自分にとっては、夢のような出来事でした。

こんな自分とも仲良く話をしてくれる。

そんな人を、絶対大切にしよう、と改めて誓う(大袈裟)のでした。

そして、徐々にそういう相手が増えてきて、病院へ行くのが楽しくなってきました。

次の先では、あの先生が待っていてくれる。先日話した、この話の続きをしよう。

そして、また次の病院では、先日使ってくれたあの薬で、患者さんが良くなったかどうか、きっと先生からこんな質問がくるだろうから、文献の準備をしていこう、など、仕事の流れが自分で作れるようになったのでした。

相手の質問や疑問にすぐ答えられること、自分で仕事や話の流れを作れるようになること、これが仕事を楽しくする基本だと、その時思ったのでした。

次につづく。

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その6)

こんにちは、くらです。

前回の続きです。

「お前、本当にやりたいこと、やっているのか?」

先輩に言われた一言がずっと胸に刺さっていた。

そして、私の出した結論は。

「やりたいこと、全部やってやろうじゃないか!」

考えてみれば、それまでやっていたことは、全て人に言われたことばかりでした。

「この病院は18:00以降行ってはいけない」

「あの先生は朝会おうとすると怒るからやめたほうがいい」

「あの病院は15:00以降行っても誰にも会えない」

・・・・・

それを全て真に受けて、その通りに活動していたのでした。

決してその内容、つまりアドバイスを否定しているわけではないのです。

ただ、心のどこかで、「本当にそうなのかな?」と思っていた自分を、ずっとどこかで感じていたのでした。

私の従事していた営業は、今はMRと呼ばれているものです。

今の時代の稼働内容とは全然違うもので(一部は同じ)、この時代に通用しないことはたくさんあるのですが、でも、お医者様に薬の使い方や効果、副作用などを説明するという基本的なことは変わっていないと思います。

私の時代のMRというのは、どちらかというと、人間関係がまず大事な時代でした。

今は、人間関係を作ること自体、とても難しい時代になっていると感じます。

今は、情報の価値を、違う形で提供することが主流ではないかと思っていますが、ここ10年ほど、現場に触れてないので分かりません。

私が先輩に「やりたいことやっているのか?」と言われて、よりやってみようと決心したのは、この人間関係の構築でした。

なぜ人間関係か。

人間関係というと、何かしらとても重いものを感じてしまいます。

ここで私の言う人間関係とは重いものではなく、単に、お友達を作る、ということでした。

仕事先(病院、開業医)に行くには行くのですが、親しく話せる人はほとんどいませんでした。

1年位経っても、状況はほとんど変わりませんでした。

何とか顔は覚えてもらっていましたが、心を割って話してくれる先生は一人もいません。

製品の話をして、少々世間話をして、それでおしまい。

仕事をしたという手応えがまるでなかったのです。

どうしたら、その手応えが手に入るのか。

それはやはり、親しく話せる人がいることだろうと、まず考えたのでした。

つまり、仕事がつまらないのは、心から安心して話ができる顧客がいなかったから、ということなのです。

それから私の行動は変わりました。

今まで、製品を使ってくれるというだけの対象だった人が、親しくなるために相手はどんな人だろうと、製品はとりあえず後回し(もちろん勉強はしてましたが)にして、相手を知ろう、という行動に出たのでした。

それまでは、人には興味がなく、薬を使ってくれるということだけに興味があった人間が、仕事で初めて人に興味を持って接触し始めたのでした。

すると、信じられないことが起こりました。

行く先の病院に、一人ずつ、大の仲良しの先生が現れたのでした。

中には新しく会った方もいらっしゃいましたが、ほとんどはそれまでお会いした先生方でした。

それまでほとんど聞く耳を持たなかった先生が、どういうわけか、進んで話を聞いてくれるようになったのでした。

何が起こったのか。

相手に興味を持つ、ということで、相手の生まれ、家族、趣味、休日の過ごし方、などを聞けるようになり、そこから、私とその先生との個人的な付き合いが始まったのでした。

個人的な付き合いといっても、一緒に二人でどこかへ遊びに行く、ということではなく、二人にしか分からない話ができるようになった、ということなのでした。

ある先生とは、釣りの話、別の先生は卓球、別の先生はギター、というように、私の強み、というか、大好きな領域で、他社のMRと差別化ができたのでした。

しばらくすると、仲のいい先生と私が話始めると、周りにいたMRがあきらめてどこかへ行ってしまう、ということが起こり始めたのでした。

それは、今まで自分が反対の立場、つまり、別のメーカーのMRが話をしていると、自分はその中には入れず、あきらめてどこかへ行っていた、自分そのものなのでした。

そういうことが起こり始めると、自分は先生と楽しい話をするだけのつもりで仕事をしていたのですが、いつの間にか、営業成績も上がり、知らないうちにブロックでトップになっていたのでした。

全国規模では全然まだまだでしたが、ついこの前まで、毎日辞めることばかり考えていた自分が、こんなに楽しい仕事はほかにはない、と、考えるようになっていたのでした。

次回に続く

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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その5)

こんにちは、くらです。

前回の続きです。

仲の良かった先輩に言われた言葉。

「お前、自分のやりたいことやってるのか?」

この言葉が、しばらくずっと頭から消えませんでした。

考えるつもりもないのに、何故かずっと頭の中から消えない。

家に帰ってご飯を食べていても、その頃生まれたばかりの長男と遊んでいても、いつのまにか、その言葉の意味を考えている。

考えていても、浮かんでくる言葉は弁解ばかり。

「所長や前任者がやれっていうからやっているだけ。」

「言われた通りにやっているのに全然うまくいかない。俺のせいじゃない。」

「だいたい相手(お医者さん)が聞く耳持たないんだから、いくら説明してもしょうがない。」

「ほかの会社はもっとお金使っているし、MRも口のうまい連中ばかり。俺なんかいくら説明しても聞いてもらえない。」

などなど、こうして改めて並べてみると、感心する位人のせいにしてました(笑)。

当時の自分は、一所懸命やっているのに報われない、という恨み節ばかり口から出ていたのでした。

「自分は営業では頑張っても報われない」、という思い込みというか、逃げ道というか、一種の自分の本質に向き合わないでいられる方法を、恐らく昔から習得していたのだろうと思います。

「じゃあ、どうする?」

嫌でもこの言葉にぶち当たります。

弁解が通じないこの言葉。

「所長や先輩がやれって言ったことやっている。でもうまくいかない。」

「じゃあ、どうする?」

「自分の説明全然相手は聞いてくれない。」

「じゃあ、どうする?」

「自分は営業なんかには向いていなかったのだ。」

「じゃあ、どうする?」

So what?

それで?

問題解決の対策でよく聞く言葉。So what?

この質問が自分にとってとても辛いとき、それは、自分が持たなくてもいいものを持っているとき。

つまり、自分勝手なこだわり、思い込み、決めつけ、そんなものが自分を取り巻いているときです。

なんで辛いかというと、自分の一番見たくない自分を見なければいけないからです。

それで?考えたのか?

それで?やってみたのか?

それで?どうしてだめなのか説明できるのか?

それで?次の行動はどうするんだ?

つまり、何も具体的にやっていないことがいやでもつきつけられるのです。

何もやっていないというのは、身体は動かしているけれど、自分の考えで動いていない、ということなのです。

先輩や上司に言われたことはやっている。それで満足している。でも、成果がでない。だから、先輩や上司が悪い。

これは言ってみれば、親の言う通りに一所懸命勉強して、いい大学入って、いい会社入ったのに、幸福という成果が出ない。これは、親のせいだ、と言っているようなもの。

幸福というのは、自分の頭で考えて、行動して、その結果、自分で決めること。

失敗しようが成功しようが、それが自分の幸せなら、それでいい。

でも、人のせいにしていれば、失敗は人のせいにできる。

今考えると、すべて人のせいにしていたのでした。

成果がでない、仕事が面白くない、相手が聞いてくれない、ないないない、を全て人のせいにしていた。

その時は気づかいないのです。人のせいにしているなんて。

では、自分は次に何をしたらいいか。

そこで考えてみました。

先輩の言っていた、「自分のやりたいこと」とは何か?

やりたいこと、2,3日仕事をしながら考えていました。

すると、自分の仕事のつまらない原因が分かってきました。

「どこの仕事先(病院)へ行っても、友達みたいに話せる先生(お医者さん)がいない。

他のメーカーの営業マンはまるで友人みたいに先生に話しかけている。

「ああいう風になりたい。」

そして、私は行動に移し始めたのでした。

次回に続く。

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ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「相手に関心を持つ(5)「質問する」」

こんにちは、くらです。

相手に関心を持つには、
相手のことをもっと知りたい、
と自然に思えるようになればいいのです。

もっと知りたい、
と思うにはどうすればいいか。

簡単な方法があります。

自分が知らなくて、
相手が知っていることを、
本気で教えてもらうのです。

自分が知らないことは山ほどあるはずです。

それを相手が知っているかどうか、
確認すればいいのです。

そのために、
まず、
質問することです。

この人は一体なにを知っているのだろうか、
何に興味を持っているのだろうか、
どんな世界を見ているのだろうか、
ということを確認することです。

「休日はどんなことしているのですか」
「今興味を持っているのはどんなことですか」
「子供時代から続けていることはなんですか」
・・・・・

以上のような事を質問します。

気をつけなければいけないのは、
尋問口調にならないことです。

根掘り葉掘り訊かれると、
なんだか責められているような気分になります。

そうすると、
なんであんたにそんなこと話さなければいけないんだ、
と、相手は心を閉ざしてしまうことも考えられます。

ですので、
相手に質問するときは、
自分が聞きたいネタを持っておくと便利です。

例えば、

「休日はなにをしているのですか」

と聞くときには、

「実は自分は最近忙しくて、
 家族とゆっくり過ごせる時間が少ないんです。
 ですので、
 休日になにか家族サービスをしたいと思うのですが、
 あなたは家族サービスだったらどんなことされてますか?」

といって、
相手の反応を見るのも一つの方法です。

自分をオープンにして話すと、
相手も安心してオープンになれます。

聞く内容は様々ですが、
相手との関係や、
その場の状況によって、
色々考えられると思います。

相手に関心を持つ(4)
・・・・・「質問する」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「相手に関心を持つ(3)「一大決心して一歩前へ出る」」

こんにちは、くらです。

相手に関心を持つことで、
人生が変わった人は、
結構この世界には多いのではないか、
と色々なお話を読んだり聞いたりして思います。

一つの例として、
依然取り上げた、
「ちょっといいお話」Vol.1の、
レジ打ちの女性のことを思い出しました。

この女性は、
それまでどんな仕事をしても、
長続きすることがなく、
職を転々としていました。

でも、
そんな自分を素直に認め、
自分の強みに気づき、
レジ打ちを極めよう、
という決心をしました。

このことが、
彼女を大きく変化させました。

レジ打ちを極めることで、
レジを見ないでも打てるようになり、
それが、
周りのことに目がいくようにさせたのでした。

今まで気づかなかった、
他人のことに、
関心を持つようになったのです。

************
(本文より抜粋)

彼女はまずレジのボタンの配置を頭に叩き込み
あとは打つ練習をしました。

数日のうちに,ものすごいスピードでレジが
打てるようになったのです。

すると不思議なことに,
これまで見もしなかったところに
目が行くようになったのです。

まず目に映ったのはお客さんの様子でした。

「ああ,あのお客さん,昨日も来ていたな」

「ちょうどこの時間になったら,子ども連れで来るんだ」

さらに

「この人は安売りのものを中心に買う」

「この人はいつも店が閉まる間際に来る」

「この人は高いものしか買わない」

とかがわかるのです。

そんなある日,いつも期限切れ間近の
安いものばかり買うおばあちゃんが,
5000円もする
尾頭付きの立派なタイをカゴに入れてレジへ
持ってきたのです。

彼女はびっくりして思わずおばあちゃんに話しかけました。

「今日は何かいいことがあったんですか?

 するとおばあちゃんは

「孫がね,水泳の賞を取ったんだよ。

 今日はそのお祝いなんだよ。

 いいだろう,このタイ」

「いいですね。
 おめでとうございます」

お客さんとコミュニケーションをとることが楽しくなったのは
これがきっかけでした。

いつしか彼女はレジに来るお客さんの顔をすっかり覚えてしまい
名前まで一致するようになりました。

「○○さん,今日はチョコレートですか。

 でも今日はあちらにもっと安いチョコレートが出てますよ」

「今日はマグロよりカツオの方がいいわよ」

などと言ってあげるようになったのです。

レジに並んでいたお客さんも応えます。

「いい事言ってくれたわ。
 今から変えてくるわ」

*****************

今まで人と積極的に交流することのなかった、
どちらかというと、
人に関心など持たなかった彼女が、

「彼女はびっくりして思わずおばあちゃんに話しかけました。」

という行動を生みました。

一大決心して話しかけたのではなく、
自分の本当の関心から話しかけた、
ということが、
とても重要なことだと思います。

営業では、
初めてのお客さんに、
一大決心して、
なんとか話しかけるということが、
結構あるのではないでしょうか。

内気な人間として、
これはとても力のいることです。

緊張し、
のどが渇き、
足が震え、
冷や汗がにじみ出る、
というと、
そんな大げさな、
と思われるかもしれませんが、
私は自分の新人のときの営業時代、
初めてのお客さんに話しかけるとき、
たいていは、
このような症状(笑)のうちどれかを示していたと思います。

いつも、
一大決心して、
相手に話しかけていたのです。

それが、
相手に関心を持つようになると、
自分でも信じられないくらい、
自然に話しかけられるようになりました。

そして、
それが自分の営業にも、
大きな変化を起こし、
いつの間にか、
地域でトップになるという、
自分にとっては信じられないくらい、
夢のような成果につながったのでした。

相手に関心を持つ(3)
・・・・・「一大決心して一歩前へ出る」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「相手に関心を持つ(2)「日頃の何気ない触れ合いを大切にする」」

こんにちは、くらです。

相手に関心を持つ、
とはどういうことか。

D.カーネギーの名著、
「人を動かす」の中のPart2で、
人に好かれる六原則の最初に、
「誠実な関心を寄せる」、
という項目があります。

その中でカーネギーは、
あるセールスマンの話を取り上げてます。

本文をそのまま引用します。

「かなりむかしだが、
 わたしはジョンソン&ジョンソン社のセールスマンで、
 マサチューセッツ州を担当していた。

 ヒンガムという町のドラッグストアと取引があって、
 この店へ行くたびに、
 喫茶カウンターの店員たちに声をかけ、
 しばらく世間話をしたあとで店主と商談をしていた。

 ある日、
 店主が、

 『あんたの会社は、
  ちっぽけなドラッグストアなんかは問題にしてないようだ。
  大きな食料品店やディスカウント・ストア相手の商売にばかり力を入れているらしい。
  そんな会社の品物はおことわりだ。
  帰ってくれ。』

 という。

 とりつく島もなく、
 すごすごと引きあげ、
 数時間その町をまわっていたが、
 やがて気を取りなおし、
 もう一度店主にわが社の真意を聞いてもらおうと決心した。

 ふたたび店にはいると、
 いつものように店員たちに声をかけ、
 店主のところへ行った。

 意外にも店主は笑顔でわたしをむかえ、
 いつもの倍の注文をくれた。

 『さきほどうかがってから、
  まだいくらもたってないのに、
  いったいどうしたんですか』

 とたずねると、
 店主は若い店員を指さして、

 
 『あの男の話で気がかわったのさ。

  セールスマンは何人もくるが、
  店員たちにあいさつをしてくれるのはあんただけで、
  あんたのほかに、
  この店の注文をとる資格のあるセールスマンはいないというんだよ。』

 こうして店主は、
 それからも引きつづき注文をくれるようになった。

 それ以来、
 わたしは他人のことに深い関心を持つことこそセールスマン
 ーいや、セールスマンにかぎらず、だれでもー
 が持つべきたいせつな心がけだと信じて疑わない。」

私自身の営業経験でも、
全然売れなかったときと、
自分でもわけが分からないほど数字が伸びたときの、
その違いが、
まさにここに書いてあることが理由なのだ、
と改めてこの文章を読んで思います。

つまり、
日頃の何気ない触れ合いを大切にし、
こちらが関心を示せば、
相手も、
最初はどんなに難しい相手でも、
いずれは耳を傾け、
協力者になってくれる、
という真実がここにあります。

相手に関心を持つ(2)
・・・・・「日頃の何気ない触れ合いを大切にする」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「相手に関心を持つ(1)「よい友人を持つ」」

こんにちは、くらです。

「傾聴力」とは、
聴くことを意識し、
自己理解を深め、
相手に共感することを強めていくことによって、
仕事や日常の人間関係を、
より円滑にしていく力、
と定義させていただきます。

このコラムの、

ちょっと内気な営業マンのための、
「ちょっといいお話」Vol.2-運のよい人に共通する条件

のお話ので、
「いのちのスープ」で知られる、
料理研究の第一人者・辰巳芳子さんへのインタビュー記事
を取り上げました。

その記事の中で、
辰巳さんは、

「運のよい人に共通する条件」として、
「よい友人を持つことだと思います。」

と仰ってます。

そして、
この言葉について、
対談相手の、
かつて田舎の寒村だった由布院を、
日本有数の温泉地へと発展させた、
亀の井別荘相談役の中谷健太郎さんが、
経験談をお話してます。

(本文より)
中谷 私がよくお世話になった人に、
   竹工芸の人間国宝・生野祥雲斎(しょうのしょううんさい)という方がおられました。
   生野先生はお酒を一滴も飲まれないんですけど、
   徹夜でお偉いさん方を接待されます。

   私はある時、
  「先生、お酒も飲まんで、朝まで何を喋っておられるんですか」
   と尋ねると、
  「健ちゃん、フクロウになっちょればいいんじゃ」と。

辰巳 フクロウに?

中谷 一晩、「ほうほう」と言っていたら、
   その人と仲良くなる(笑)。

辰巳 あら、まあ(笑)。

運のいい人はよい友人を持ち、
よい友人を持つ人は、
ここで取り上げられているように、
傾聴力を発揮している、
と思うのです。

そして、
傾聴力を発揮するには、
一晩中、
ほうほうと言っていられる位(笑)、
相手に関心を持つ、
ということが大事なのではないでしょうか。

相手に関心を持つ(1)
・・・・・「よい友人を持つ」