「自分に関心を持つ」カテゴリーアーカイブ

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(6)「自分の心を聴く(その2)」」

こんにちは、くらです。

「傾聴力」とは、
「聴くことを意識し、
 自己理解を深め、
 相手に共感することを強めていくことによって、
 仕事や日常の人間関係を、
 より円滑にしていく力」、
とここでは定義します。

自分の心を聴く、
というのはどういうことか、
もう一度考えてみたいと思います。

簡単にいってみれば、
今の自分の気持ちに気づく、
ということです。

嬉しいときには、
あ、今自分は喜んでいる、
悲しいときには、
あ、今自分は悲しいんだ、
怒っているときには、
あ、今自分は怒っている、
嫌な気分のときには、
あ、今自分はなんだか嫌な気分なんだ、
という具合に、
自分の今の状態を、
具体的な言葉で表現してみるのです。

これを続けていくと、
自分のこころの癖、
というのが見えてきます。

自分が、
どんなときに喜んで、
どんなときに悲しんで、
どんなときに怒って、
どんなときに嫌な気分になるか、
というのが自分で認識できるようになります。

そうなると、
自分の感情を客観的に捉えることができて、
だんだんコントロールができるようになります。

とはいっても、
コントロールできるようになるには、
それなりの訓練が必要になります。
私も未だに訓練中ですが、
最近はだいぶ上達したと思ってます。

最初は、
感情の動きを意識することから始めるといいと思います。

喜んでる、
悲しんでる、
怒っている、
恐れている、
という動きを、
自分の中に感じて、
それを意識することができるようになったら、
自分を聴くことができるようになる、
一歩を踏み出すことになるでしょう。

でも、
なぜ「自分を聴く」ことが必要なのか。

なぜ、
自分を客観的に捉えて、
コントロールすることが必要なのか。

一言でいうと、
幸せな人生を送るため、
なのです。

もちろん、
自分を聴くことができれば、
すぐに幸せになれるかどうか、
となると、
これはなかなか難しいのですが、
幸せな人生を送るための、
とても大事な方法の一つ、
と考えていただければいいと思います。

なぜなら、
自分を聴く、
ということは、
自分の心の動きを知ろうと意識していること。

それはつまり、
冷静に、
客観的に、
自分の今を捉えるよう、
自分の意識が働いている、
ということです。

この冷静さ、
客観的な意識があれば、
自分を受け入れることができ、
初めて色々な相手の心に、
共感できるための準備ができる、
ということなのです。

自分を聴くことができることで、
自分を受け入れ、
相手を受け入れ、
環境を受け入れ、
人生を受け入れ、
運命を受け入れることができる、
と思っています。

そして、
自分を聴くということが、
自分自身の幸せを獲得するための、
とても重要な一歩だと思います。

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(4)「思考の傾向に気づく」」

こんにちは、くらです。

前回、
人を聴くことで、
自分の心を聴けるようになった、
というお話をしました。

自分の心を聴く、
これはどういうことなのか。

例えば、
友人と話をしていて、
旅行の話になったとします。

話は海外旅行の話になり、
自分の大好きな、
イタリアのフィレンツェの話になりました。

友人がフィレンツェの街並みの話をしているときに、
自分の頭の中は、
フィレンツェの美術館の光景でいっぱいになり、
早くその話をしたくてたまりません。

友人の話が途切れるのを待ってましたとばかり、

「ところであの美術館行った?」

と友人に話しかけ、
友人はちょっと唖然とした顔で、
間を空けてから、

「あ、ああ、あの美術館ね。」

と受け答えました。

このとき、
自分は直前の友人の話の内容は、
全然覚えていませんでした。

というようなことは、
誰でも経験があるのではないでしょうか。

私は日常茶飯事です(汗)。

以前は、
そのまま自分の言いたいことを、
言い続ける傾向がありましたが、
最近は、
「あ、しまった!
 また聴いてないや。」
と気づくことが多くなりました。

聴くことを意識するようになってから、
聴いていない自分に気づくようになったのです。

相手を聴いていない自分には、
一体何が起こっているのでしょうか。

相手の話やその他の反応で、
自分の頭の中には、
思いや言葉があふれかえります。
それを外に出したくてしかたなくなるのです。

でもそのとき、
自分が相手の話を聴いていないことに気づくと、
自分の思いにも気づくようになります。

「あ、また自分はこんなこと考えてる」

「いつもこんなことにとらわれてる」

というように、
自分の思考の傾向に気づくようになります。

自分の思考の傾向に気づくようになれば、

「そうか、
 自分はそんなことを思ってるんだ」

と、否定することなく、
少しずつ、
自分を受け止められるようになります。

自分に関心を持つ(4)
・・・・・「思考の傾向に気づく」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(3)「自分の心を聴く」」

こんにちは、くらです。

自分の何に関心を持つか、
どうしたらもっと自分に親身になれるか。

簡単に言ってしまうと、
どうしたらもっと自分を好きになれるか、
ということもできるかもしれません。

ただ、
内気で、
自分に自信のない人は、
どちらかというと、
自分をなかなか好きになれない、
好き嫌いでいうと、
自分が嫌い、
という人が結構多いのではないでしょうか。

自分を好きになるためには、
なんでもこなせて、
かっこよく、
仕事もプライベートも順調で、
壁に当たってもすぐに解決する、
周りのあこがれの人、
そんな人にならなければ、
自分を好きだなんて言えない。

内気で自信のない人は、
こんな風に思っているから、
今の自分を受け入れられない、
つまり、
好きにはなれないのだ、
といっては言いすぎでしょうか。

実は、
私自身がそうでした。
(今でも多少そうですが(笑))

なりたい自分を描くというのは、
それはとても大事なことだと思います。

いつかああなりたい、
こうなりたい、
というイメージは、
とても大切だと思います。

しかし、
これができる自分になりたい、
ということと、
人にこう思われる自分になりたい、
というのは、
ちょっと違います。

これは、
「Be」と「Have]の違いとも言えます。

自分がこうなりたい(Be)ということは、
自分はこれを得たい(Have)とは違います。

Beは、
人は関係なく、
自分がなりたい姿です。

Haveは、
人から得る、
例えば、
賞賛、権威、資格、など、
人に依存したことになります。

Beを中心にしている人は、
いってみれば自分の道を歩く人、
といえるかもしれません。

ということは、
Haveを中心にしている人は、
人の決めた道を歩く人、
ということになるでしょう。

私は、
どちらかというと、
Haveを中心に生きてきた人間です。

それが自覚できたのは、
色々な人の話を、
一所懸命聴く、
つまり、
傾聴するようになってからです。

人は、
一人ひとり皆違っています。

その違う人間が集まって、
社会を構成している、
そのことに、
気づいてから、
私は自分を受け入れられるようになりました。

人は違っていて、
そのままでいい。

それに気づかせてくれたのは、
人を聴くことで、
自分の心を聴けるようになったからでした。

どういうことかというと、
例えば、
人生で成功した人の話を聞いているとき、
以前は、
すごいなあ、
と思いながらも、
心のどこかで、
だめな自分と比較していて、
しかも、
それを自分では、
しっかりと認知できていない、
ということがよくありました。

あの人と比べてどうして自分はだめなんだろう、
どうして自分はこんなちっぽけなんだろう、
どうして自分はできないんだろう、
どうして・・・・・

という感じで、
ネガティブな思考の循環にはまっていたのです。

それに気づくようになったのは、
カウンセリングの勉強をして、
しっかりと相手の気持ちに寄り添うように、
傾聴することを学んでからでした。

相手の話に集中し、
相手の心に寄り添うということが、
どれだけ難しいことなのか、
なんどもなんども練習して、
初めて自覚できたのです。

そして、
未熟ながらも、
少しずつ、
相手の気持ちに寄り添うことが、
自分なりに分かってきたとき、
自分が今、
どういう気持ちで、
相手の話を聞いているのか、
客観的に認知できるようになったのです。

相手の話を聞きながら、
湧き上がってくる、
心の中の、
だめな自分というネガティブコール、
みたいなものが、
自分なりに認知できるようになってきました。

ああ、
今時分は、
自分のことと相手を比較している、
自分は自分をだめと思っている、
という認知ができるようになると、
気持ちがだんだん安らいでいったのです。

傾聴の大事な部分は、
自分の心を聴く、
ということだと、
自分なりに認識できたとき、
少しずつ、
心が安らいでいくのではないでしょうか。

自分に関心を持つ(3)
・・・・・「自分の心を聴く」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(2)「過去を受け止める」」

こんにちは、くらです。

内気な人の自分への関心ごとは、
まず「人の目が気になる」
ことではないでしょうか。

私の場合、
今もときどき、
あ、人目を気にしてる、
と感じることがあります。

これは、
内気な性分の特性として、
生まれ持ったもので、
決して避けるべきことではなく、
むしろ、
愛すべき強みにすることができるのです。

人目を気にするからこそ、
礼儀正しく人に対処したり、
仕事に真摯に打ち込んだり、
相手が気に入ることを一所懸命考えたり、
などの行動が生まれると思います。

問題は、
自分の行動の結果に、
他の人より捉われすぎる、
ということが考えられるのではないでしょうか。

やっぱり自分はだめなんだ、
こんな程度ではまだまだだ、
こんなレベルでは人に認められない、
どうしてこんなにできないんだろう、
などと、
自己肯定感の低さを、
これでもかというくらい、
常に確認している人もいると思います。

自己肯定感が低い人は、
高くしろといわれても、
はいそうですかと、
そう簡単には高くはできません。

それは、
生まれてから、
そういう環境で育てられた、
ということもあるかもしれませんし、
自己肯定感という概念さえも、
理解できないかもしれないからです。

自分は結構すごいんだ、
という概念を持つには、
常に自分に、
そういう認識をさせてくれる、
人あるいは環境が必要です。

小さい頃から、
あなたはそのままで十分だよ、
という言葉を投げかけられている人は、
たとえ人生で挫折に直面しても、
自分はなんとかなる、
という自信を持って、
先に進んでいけるでしょう。

では、
不幸にもそういう言葉を、
小さい頃から受け取らなかった人は、
どうしたらいいのでしょうか。

私の生まれた昭和30年代は、
男たるものこうあるべき、
女たるものこうあるべき、
というような、
昔ながらの価値観が根強く残っている時代でした。

私には姉がいて、
両親は初めての男の子、
ということで、
とてもかわいがってくれたようですが、
元陸上自衛隊の中隊長で、
200名以上の部隊を率いていた父は、
やはり厳しく育てたかったようです。

私が生まれた頃、
自衛隊をやめ、
自動車修理工場を始めた父は、
子育てはほとんど母に任せ、
事業拡大に奔走していたようですが、
順調にいっていたにもかかわらず、
ある理由で倒産の憂き目に会い、
自動車のセールスの道に入りました。

社長という立場から、
一介のサラリーマンになって、
本人は、
精神的にも肉体的にも、
当時は相当苦労したのでは、
と思います。

そんなこともあって、
私は父から、
ほめられたことがなく、
というよりも、
ほめられた言葉を記憶しておらず、
父から言われた言葉で記憶しているのは、
男は理工系を目指せ、
という言葉でした。

こういう幼少期の経験だけが、
私を内気にしたかどうかは分かりませんが、
可能性は大きいと思います。

今は、
このように、
自分の過去を落ち着いて、
受け止めることができてますが、
少し前までは、
思い出すのがとても抵抗あることでした。

私は未だに内気なのですが、
それは、
自分ではいたしかたのない部分も多々あり、
内気は内気でもなんとか生きていけるのだと、
思えるようになったのは、
過去を落ち着いて受け止めることが、
できるようになったからだと、
改めて思えるのです。

自分に関心を持つ(2)
・・・・・「過去を受け止める」

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「自分に関心を持つ(1)「自分をそのまま受け止める」」

こんにちは、くらです。

人を聴く、とは、
相手に寄り添い、
同情ではなく共感し、
そして、
聴いている相手を受け止めることで、
相手、
そして自分も、
人間関係が円滑になり、
人生を豊かにする、
とても大事な手段の一つです。

そのために必要な、
一番大切なことは、
まず、
「自分に関心を持つ」
ということです。

内気な人間は、
自分のことが気になってしかたがない、
特に、
自分の嫌なところ、
弱いところ、
恥ずかしいところ、
つまり、
人に見せたくないところ、
それが気になってしかたがないのです。

でも、
これは、
自分に関心がある、
とは言えません。

なぜなら、
これは、
自分の姿が映る、
人の目に、
関心が集中しているからです。

自分の営業時代を振り返ると、
最初の1年間、
全然芽が出ませんでした。

なぜあれだけ辛かったのか、
と思い返してみると、
人に関心を持つどころか、
自分にも関心を持っていなかった、
と今だから分かるのです。

ではその頃、
自分が何に監視を持っていたか。

私が関心を持っていたのは、
成果を上げるかっこいい自分、
上司や先輩にほめられる自分、
顧客に好かれる自分、
誰から見てもすばらしい営業マン、
そんな妄想からくる、
非現実的な自分、
でした。

でも、
現実はどうだったか。

いつまでたっても成果を上げられない、
かっこ悪い自分。

上司や先輩には、
いつも怒られあきれられている、
みじめな自分。

いつまでたっても顧客に溶け込めない、
孤独でさびしい、
誰から見ても(と勝手に思っている)、
どうしようもない、
救いようのない営業マン。

こんな現実を、
私は受け止めることができずに、
人や環境のせいにして、
つまり、
全て他責にして、
逃げていたのでした。

自分の現実を受け止められない、
ということは、
他人の現実も、
自分のこととして、
決して受け止めることができない、
ということを、
後になって漸く実感できるのですが、
そのときは、
分かるすべがありませんでした。

でも、
何をやっても、
かっこ悪い自分であることを、
そのまま受け止めることが、
自分の殻を破る、
唯一の方法だった、
ということが分かったのは、
自分の考え方、行動を変えることで、
周りの世界が一変したのを、
自分で目の当たりにしてからでした。

自分に関心を持つ(1)
・・・・・「自分をそのまま受け止める」