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自信も才能もなく毎日の仕事がつまらなくて仕方がなかった自分が、仕事が楽しくてしかたない自分に180度変わった理由(その4)

こんにちは、くらです。

前回の続きです。

営業職を自分で選んだのですが、最初の印象は、「間違っていた!」(笑)

そもそも、世間で苦労したことのない人間が、人に頭を下げたり、おべっか使ったり、愛想笑いしたり、などできるわけがない。最初は本当にそう思っていました。

つまり、私の営業に対する印象そのものが、そもそもよく分かっていないことから来るものでした。

考えてみれば当たり前です。

何の経験もなく、ただただ営業やってみようかな、などと、深い決意もない軽い人間が、分かっているはずがないのでした。

ですので、営業を始めた最初の1年は、散々な結果。

当時の支店では、成績はいつもほぼどん尻でした。

前任の先輩から病院・開業医の先生方を受け継ぐのですが、最初はほとんど相手にされませんでした。

毎日病院へいく。

先生に会う。

宣伝をする。

「またよろしくお願いします。」

そして、次の病院へいく。

この繰り返し。

実績は全く伸びない。

こんな毎日を繰り返していれば、誰でも嫌になります。

仕事をしているという実感が持てない。

それは、自分が投げたものに対する反応が全く感じられないから。

なぜ反応がないか。

それは、投げること、投げるものが、全て独りよがりだからです。

相手の受け取りたい内容のものを投げない限り、受け取って、そして、投げ返してはくれません。

と書きながら、気づいてしまいました。

このブログもそうなのかも、と。

そもそも投げる相手が全然いないのでした。

反応がないことを続けることくらい、つらいことはありません。

誰でも、自分がやっていることに誰も反応しなければ、継続する意欲がなくなるでしょう。

営業をしていた最初の自分が、全くその通りなのでした。

顧客に製品の話をする。

一応聞いてくれる。

「わかった。機会があれば使うよ。」

と言ってくれるのですが、そう言って使ってくれる人はいませんでした。

私の営業は、医薬品をお医者さんに説明して、適応ある患者さんに使ってもらう、という仕事でした。

毎月一度、支店全員が集まり、丸一日製品の知識、説明の仕方、ロールプレイなどの知識・スキル研修。

きっとどこの業界でもやっていることだと思いますが、伝えるべきことを伝わるように伝える方法を学ぶ。

学ぶ内容は、もちろん会社の各部門から戦略に基づいて作成されたものですので、どの営業マンにも共通です。

でも、実際に現場で使うと、どうして、といいたくなるほど、結果に差がでるのです。

先輩たちと同じことを勉強して、同じように使い方を習っているのに、どうして実績にこれほどの差が出てくるのだろう。

毎日現場へ行って、夜疲れ果てて帰って来て、その日の実績の報告を見て、ため息をつく。

「全然だめだ。」

やっていることが実績に結びつかない。

どうして。考えても考えても分かりませんでした。

習ったことはみんなやっているはず。

やるべきこと、そして、やってはいけないこと。

それに基づいて行動しているはずなのに。

毎日その繰り返し。

やってもやっても報われない仕事に、ほとほと嫌気がさしてきていました。

「やっぱり、自分は営業には向いていないのだ。」

「同期のあいつはもうあんなに実績出している。」

「営業は、向いている人間がやる仕事なのだ。」

こんな声が、自分の頭の中を常に流れていました。

そして、段々と、仕事を辞めることを考えていました。

「自分のような性格に向いている仕事があるはず。」

「営業は、明るくて、前向きで、話がうまい連中がやる仕事だ。」

実績を出せない自分を受け入れることができず、向き不向きの理由になんとか結びつけて、自分を保っていたのでした。

そんな状態で1年が過ぎ、営業という形は保っていたものの、内容はほとんど変わらず、自分の中のモチベーションはゼロに近い状態でした。

朝、支店へ顔を出し、前日の日報を書いて提出し、「いってきます。」といって会社を出て、すぐに行きつけの喫茶店(古い)へ行って時間をつぶす。

昼前ごろに得意先に顔を出し、いつものように製品の説明をして、同じように3,4軒回って、夜は直帰。

「あー、今日も全く仕事の実感がなかった。」

こんな毎日でした。

「この仕事やめた後はどうしようか」

常にそんなことを考えている毎日でした。

そんな自分に、人生の転機と言えるようなことが起こりました。

いつものように、朝会社を出て、行きつけの喫茶店へ行って、タバコ(今はもうやめてます)を吸っていました。

「はー、今日も疲れるなあ。」

そこへ、中の良かった先輩がやってきました。

先輩は私の前に座り、言いました。

「どうした。最近元気ないな。」

「元気ないっすよ。もう全くやる気ないっす。」

その先輩には、自分の思いや考えをよく話し、また先輩もよく話を聞いてくれましたので、そのときの自分の思いを全部吐き出してしまいました。

「やる気ないっす。だいたい、会社がやれっていうからやっているのに、全然反応ないですよ。
引き継いでもらった先輩たちに言われた通り、この病院ではこの先生、この病院ではこの先生に中心的に話をする。
大事な先生にはいつも顔を出して覚えてもらう。
あの先生の趣味はこれだから、この話をするといい。
この病院は夜行ってはいけない。訪問規制があるから。破ると出入り禁止だ。
全てやることやっているのにどうして実績でないんですか。
もうやるべきことないですよ。
どうしたらいいか全く分かりません。」

気が付くと、先輩の話など聞かずに、ここぞとばかりに、だーっと話していました。

私が話尽くして、少しの間、沈黙が流れました。

そして、先輩が言いました。

「そうか。苦労してんだな。
でも、お前の言うことはよく分かるよ。
俺も新人のときは同じような思いしたからな。」

先輩は私の気持ちを受け止めてくれました。

そして、先輩が言った次の言葉で、私の人生が変わったのでした。

「でもな、お前、本当に自分のやりたいことやっているのか?」

えっ、何の話?

最初聞いたとき、全く意味が理解できませんでした。

やりたいこと?

営業なんてやりたくないし、つまり、営業やめろってこと?

先輩の言葉は、自分の胸に突き刺さったのでした。

次回につづく。

Stand fm始めました。良かったら聞いてみて下さい。
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ギター弾いてみたい方、こちらもよろしく。
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こちらもよろしかったら。
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生涯現役ー不安な世の中でもちょっとだけ楽に生きていく方法(2)「自分の道」

こんにちは、くらです。

不安、
というのは、
どこから生まれるのでしょうか。

人は生きている限り、
何らかの不安を持ち続けるのかも知れません。

ただ、
その不安に対して、
どう対処していくかによって、
その人の人生が、
大きく変わってくるような気がします。

例えばお金の不安。

お金がなければ生活できない、
家にも住めない、
食べることも飲むこともできない、
生きていくことができない、
命を永らえることができない、
つまり、
死につながることが、
大きな不安の理由だと思います。

お金に限らず、
自分もしくは家族の命に関わることや、
そのほかにも健康、
そして人間関係の問題などは、
すべて不安の原因となるでしょう。

生きていくことにまつわる不安というのは、
これは人が生きていく限りにおいて、
最後まで抱えていくものかもしれません。

ただ、
その不安を少しでも和らげて、
自分の人生を自分なりに生きていく手段として、
生涯現役、
という生き方があるのではないかと思います。

お金を稼ぐために生涯現役で働く、
ということももちろん大切なことですが、
生涯、
という以上、
自分自身がずっと続けられて、
しかも、
ある程度生活できるレベルの仕事、
ということが、
なによりも大切なことだと感じます。

生涯サラリーマンとして、
またはアルバイトや派遣として、
もしくは、
自分の得意分野あるいは好きなことで起業して、
など、
今この世界では、
働き続ける方法は色々あると思います。

なにをするにしても、
大事にしなくてはいけないことがあります。

それは、
若くても歳を取っても、
一度やると決めたら、
目の前のことに一所懸命に取り組む、
ということです。

例えその仕事が、
自分が一番望んでいたものでなかったとしても、
自分が決めたことなら、
自分なりに納得できるレベル、
というと、
これもまた定義が難しいですが、
全く知らない人に教えられるレベル、
位になるまでは続けることが、
自分にとってとても大切です。

今の仕事が嫌で、
新しい仕事を探しても、
なかなか自分がこれは、
と思える仕事にめぐり合えないかも知れません。

今サラリーマンの方も、
サラリーマンを辞めて自分で起業したとしても、
すぐにお金に結びつかないかもしれません。

私の知り合いに、
何人か起業を果たした人たちがいます。

すぐに結果を出した人も、
今も生活に苦労しながら続けている人もいます。

才能ある方々は、
お金という不安を解消すべく、
事業を波に乗せるでしょう。

その他の人は、
不安といつも隣り合わせで、
日々自分の道を歩いています。

でも、
どんなにその道が険しくても、
生涯現役として、
自分なりに道を歩いていけば、
たとえ不安は消えなくても、
その不安に押しつぶされる、
ということはないのでは、
と思えるのです。

なぜなら、
その道は、
自分が作った道であり、
その道が途中で消えそうになっても、
一度でも道を作った人ならば、
直にまた別の道を見つけられると思うからです。

生涯現役ー不安な世の中でもちょっとだけ楽に生きていく方法(1)

こんにちは、くらです。

この世の中で生きていくためには、
どうしても、
様々な不安に対峙しなければなりません。

なかでも大きな不安の一つが、
歳を取ること、
ではないでしょうか。

歳を取ると、
色々なことが不安の種になります。

定年後の不安は、
金、健康、孤独、
の3つ(「定年後の3不安(3K)」)に集約される、
という考えがあります。
(「定年後不安」大杉潤(角川新書))

この本の中で大杉さんは、
定年後の3つの不安を解決する方法として、
生涯現役で仕事を維持していく、
ということを提案されてます。

私もその考えに賛成です。

人生が終わるとき、
そのときまで、
自分の仕事、
あるいは使命を全うすることに、
意識を維持できるなら、
そんな幸せなことはないのでは、
と思うのです。

これは、
仕事に人生をかける、
なにごともやるべきことを全うする、
ということだけを意味するのではありません。

もちろん、
自分のやるべきことがあって、
それを常に考え続け、
寝てもさめてもそのことばかり意識する、
ということも、
人生にとってはすばらしいことかもしれません。

でも、
本当にすばらしいのは、
そのことを意識しないでそうなっている、
ということなのです。

簡単に言うと、
それをしているのが、
本当に楽しくてしかたない、
いつの間にか、
自然にそうなっていた、
という状態が、
人生にとって、
一番すばらしいことなのではないか、
ということなのです。

仕事をするにしても、
人生の使命を全うするにしても、
それを心から楽しむことができるなら、
そこに不安が邪魔する余地はないのだろう、
そう思うのです。

とはいっても、
お金もない、
健康も自信がない、
友達もいない、
という人生は、
とても辛いものでしょう。

その不安を解決する方法の一つとして、
生涯現役であること、
があるのです。

そして、
生涯現役であることの条件として、
「それを楽しむこと」、
がとても重要になってきます。

では、
生涯現役を楽しむためには、
なにが必要か。

このことについて、
一緒に考えていくことにしましょう。