「人を聴く」カテゴリーアーカイブ

人を「聴く」ために大事な事:2「待つ」

こんにちは、くらです。

「聴く」ために大事な事、その2つ目は、「待つ」です。

人が話をしているとき、ふっと間が空くことがあります。

そうすると、その間を埋めたくなって、「聴く」から「話す」に転じてしまうことがあります。

私の今の仕事も聴くことがまず大事な仕事ですので、注意しながら聴いています。

何を注意するかというと、焦って間を埋めない、ということです。

相手の話に間が空くと、ついその間をうめようとこちらから話してしまう。

間があく、ということは、もしかしたら、相手は自分の話の流れで、気づいたことがあり、考えている可能性があるのです。

それが分かる方法があります。

今まで、こちらの目を見て話していた相手が、ふいっと目を斜め下にずらして、そのまま考え込む。

これは、今までの話の展開から、気づいたことを自ら省みながら考えている、ということが多いのです。

そして、そんな場面に出くわすと、必ず私は相手の次の言葉を待ちます。

下に向いていた目線が、急にこちらの目を見て、話し始める。

そのとき、相手は何かに気づいた、ということがほとんどです。

気づく、思い出す、など、相手の心が整理されれば、会話は再開します。

これができるようになると、相手はとても話しやすくなり、会話が円滑に進みます。

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「人を聴く3」(相手の周辺を聴く(その3))

こんにちは、くらです。

「人を聴く」の3回目です。

人を聴く3.「相手の周辺の『時間』について」

周辺の時間とはなにか。

これは、
相手のこれまで起こったこと、
今現在起こっていること、
そしてこれから起こること、
など、
過去、現在、未来、という、
3つの切り口で見ることを意味します。

生い立ち、
経験、思考、感情、など、
相手の時間の流れを、
相手と一緒に解きほぐしていくことで、
相手にとって重要な、
経験、思考、感情を共有できる可能性があります。

そして、
この共有は、
もしかしたら、
ほかの誰とも共有したことのない、
相手とあなただけの、
大切な事柄になることもあります。

気をつけなければいけないことは、
原則相手に共感する、
あくまで相手を受け止める、
ということです。

悩みなどを聴いて、
「そうなんですか。
それはお辛いでしょうね。」

というのと、
「そうなんですか。
実は私も同じことを経験していて、・・・」

などと自分のことを話し始める、
ということがあると思うのですが、
これは場合によって気をつけるべきです。

状況によっては、
自分のことを話すことで、
相手の共感を得ることができます。

しかし、
例えば、
相手が話の途中で、
ふっと間をおいたとき、
その間に耐えられず、
つい自分の考えや経験などを、
聞かれてもいないのに、
話し始めてしまうことで、
相手の思考や感情を、
途中でさえぎってしまい、
相手の本当の気持ちを受け止める、
重要な機会を逸してしまう可能性があるのです。

そのことを念頭において、
まず、
相手の話を受け止めること、
それに集中することが大切です。

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「人を聴く2」(相手の周辺を聴く(その2))

こんにちは、くらです。

「人を聴く」の2回目です。

人を聴く2.「相手の周辺の『人』について」

相手に影響を与えている人にはどんな人がいるのか、
知っておくと安心です。

相手の顧客はだれか、
自分と同じ営業をしている人間が近くにいるか、
つまり、自分の競合の動きはどうか、
などを事前に知っておくのは、
自分のこれからの行動と、
顧客の考えや行動を予測し、
仮説を作る根拠になってきます。

・家族
・上司
・同僚
・仲間
・友人、等

これらの人々と相手(自分の顧客)との関係は?

その中でどんな人が顧客に、
どんな影響を与えているか、
ということを知ることは、
自分と顧客との関係にも影響を及ぼします。

顧客の家族の誕生日を知っていると、
プレゼントを用意することも一つの方法ですが、
顧客と自分との関係によって、
いきなりそこまで遣りづらいこともあると思います。

例えば、
顧客のお子さんの誕生日だったら、
生まれたときの話ですとか、
今はどんなことが好きで、
どんなことに一所懸命になっているとか、
そんなことも話題になる可能性があります。

顧客の上司との関係とかも、
状況によってはコミュニケーションの題材になるかもしれません。

顧客は上司とうまくいっているか、
うまくいっていないならそれはどんな理由か、
など、やんわりと聞いていくと、
今の悩みを話してくれるかもしれません。

もちろん、
悩みを聴いたからといって、
それを解決することはできないかも知れませんが、
相手の仕事にからむ悩みを聴くだけでも、
相手との距離が近くなる可能性があります。

このように、
相手の周りの人との関係にも関心を持つと、
色々と話が弾む可能性が出てくるのです。

ちょっと内気な営業マンの傾聴力-「人を聴く1」(相手の周辺を聴く(その1))

こんにちは、くらです。

人を聴く、
というのは、
ただ単に人の話を聴く、
ということではありません。

もちろん話を聴くことが中心になるのですが、
営業の場合は、
話を聴くための前提が大切になります。

その前提とはなにか。

それは、
相手に役に立つことはどんなことで、
なにを提供したら相手が喜ぶか、
ということを常に意識することです。

相手の話の中から、
今何に困っていて、
何が起こったら助かるのか、
あるいはより困る状況に陥るのか、
などを聴くのです。

といっても、
「今お困りのことはなにかありますか?」
と質問しても、
人間関係がよほど良好な場合を除いて、
そう簡単に答えてはくれないと思います。

何故かというと、
本当に望んでいることは、
もしかしたら、
本人もよく分かっていない可能性が高いからです。

そこで、
傾聴、ということが大事になります。

内気な営業マンは、
相手と話すとき、
話題に困ることが多いのではないでしょうか。

私の場合、
比較的関係ができている相手は別として、
大体の場合、
何を話したらいいだろう、
と迷う場合が、未だにあります。

大事なことは、
話を聴く、ということ以上に、
「人を聴く」ということです。

話をしている相手が、
どんな気持ちで、
どんな目的で、
なにを考えながら話しているのか、
「人」そのものに関心を持ちながら聴くのです。

そこで、
まず話題にするのが、
相手の周辺の話です。

可能な限り、
事前に相手の周辺の情報を収集しておきます。

人を聴く1.「相手の周辺の『環境』について」

例えば、
相手の職場環境について、
できるだけ事前に調べておきます。

まだ相手と知り合って間もないときは、
相手の職場環境、
たとえば会社の歴史やイベント、
人の動きや競合他社の現状など、
差しさわりのない範囲で、
色々な切り口を考えながら質問してみます。

相手も、
自分の会社の歴史や人の話題、
特に大きなイベント、
例えば、社屋の新築や移転・改装など、
話が弾むケースが多いと思います。